愛情あふれるシュークリームはいかが?

 百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」は料理も人気。

 とくに、手の込んだスイーツの数々は、一流パティシエにも負けないと大評判なのだ。

 そんなお店の、今週の新作は。


「人気のシュークリームを改良してみたの。ほら、味見してみて?」


 厨房からリズ、シュークリームをお皿に乗せて、季紗きさ美緒奈みおなの待つテーブルへ。

 生乳を使ったホイップクリームと、とろとろカスタードがたっぷり入った、評判のシュークリーム。

 甘い芳香が少女達の鼻孔をくすぐる。


「見た目は前と変わらねーけど……はっ、まさか!?」


 美緒奈と季紗、リズの乳を見て、


「つ、ついに入れたんですね!? リズさんの母乳」

「入・れ・ま・せ・ん。出ないから、まだ」


 豊かな胸を隠して、赤くなるリズ。

 とにかくまずは、季紗が試食する。

 シュークリームを手のひらに乗せて、びっくり。


「わ、ずっしりしてる。クリーム増やしたんですか?」

「ふふ……食べてみれば分かるわ♪」


 にこにこ微笑むリズ。何か企んでいるようだが、そんな顔も可愛い。

 季紗、唇をあーんと開けて、シュークリームをぱくりとすれば。

 かぷり。


「ふみゅぅ!? クリーム、こぼれっ……」


 シュー生地の破れる限界まで詰め込まれていた、白いクリームが、ぼたり。

 ぽたっ、ぼたぼた。


「うわ、いきなりべとべとぉ……」


 整った鼻先から、優美な曲線を描くあご下まで……そして慌てて受け止めた指と手のひらまで。

 白くて、どろどろした濃厚なクリームで、汚れた。

 顔も、指先も、純白のホイップと、黄味掛かったカスタードで……濃厚ぷりぷりのクリームで。


「季紗姉……なんだかえっちぃ」


 季紗の顔と手に掛かった白いクリームに、美緒奈は何かを連想した模様。

 そして気付く、リズの真なる意図に!


「こ、このあふれたクリーム!? まさかリズ姉……こういうコトなの!?」


 美緒奈は季紗の手を取って、桃色の舌を伸ばして。

 ぺろり。ちゅるちゅる。

 お腹の空いた子猫さんみたいに、季紗の指ごと、クリームを舐め取り始めた。


「ん、んぐぅ……じゅる、じゅるるぅ♪ れる、れろぉ……♪」

「うわわ、美緒奈ちゃんこそ……なんだかえっちだよ!?」


 一生懸命に舌でご奉仕な、美緒奈の立てる水音と息遣い。

 百合メイド喫茶のテーブルに、ピンクな空気が漂います。

 とろんと上気した瞳で、季紗の指先を咥えて、柔らかな舌で愛撫しながらクリームを吸う。

 ホイップと唾液でどろどろの手を、今度は横からぺろぺろ舌を這わせて。


「んっ……季紗姉の指、甘い……」


 指をちゅぱちゅぱ。

 苺色の唇と舌が、美緒奈の愛の端子が、季紗の細く白い指を愛しげに舐めて、


「んぷぅ……」


 クリームより甘い唾液で、ぬるぬると。

 ああ……これが、指ちゅぱ。百合エロスの神髄と呼ぶべき、神聖光景。

 純真無垢なメイドそのものの表情で奉仕を続ける美緒奈に、季紗の胸もドキドキ。

 頬を赤く染めて、


「こ、このためのたっぷりクリームなのね。リズさん……天才です!!」

「ふふ、指だけじゃないわよ。ほら、頬にクリームついてる♪」


 頬にちゅっ。ぺろり。

 リズも横から季紗に抱き付いて、キスでクリームを舐め取ってあげる。


「んくぅ、ぷちゅぅ……ほら、唇にも……」

「ずちゅ、れるぅ……。んんっ、リズさぁん、私の口の中も、舐め取って下さい……♪」


 季紗の顔と、手と。甘くべとべと付着した白いクリームを、リズと美緒奈の2人でぺろぺろお掃除。

 これが、「リトル・ガーデン」のシュークリーム改良版の秘密。

 たっぷりあふれるホイップとカスタードを、百合キスで綺麗に舐め取り合う……そのためのメニューなのだ。


「んぷ、じゅぷぅ……♪ 皆、クリームと唾液まみれぇ……♪」


 ※ ※ ※


「これが新作? 見た目、変わらないけど……」


 遅れてやってきた由理ゆーり、3人がにこにこ無言で見守る前で、シュークリームを掌に。

 しげしげと見た後、口を開けて、


「かぷっ」


 生地に歯を立てた途端、ぶりゅりゅっと飛び出る白いクリーム。

 由理の口元をべっとりと汚す。


「やぁっ、顔に掛かったぁ! これ、クリーム多すぎるんじゃない?」


 前髪まで汚した甘い白濁を、ハンカチで拭こうとする由理。

 3人の眼が、待ってましたばかりに妖しく輝いた!


「わー大変! これは皆でペロペロしてあげなくちゃ!!」

「遠慮するなって由理。唇の中まで綺麗にしてやんよ♪」

「ちょ、ちょっとぉ!? それが目的かぁっ!?」


 こうしてまたまた、由理は押し倒されたのです。

 新作メニュー、たっぷりホイップ&カスタードの、愛があふれるシュークリーム。

 「リトル・ガーデン」へご来店の際は、女の子2人で注文してみてはいかが?

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