Tips3
ミトコンドリアイヴ
DNAを保管している細胞内小器官(オルガネラ)である細胞核を持つ生物を真核生物という。真核生物は細胞内の活動エネルギーをATPを分解した時に発生するエネルギーを消費して行う。このATPを産生しているオルガネラをミトコンドリアという。
ミトコンドリアは少量のDNAを持つことからはるか昔に真核生物に取り込まれた(あるいは寄生した)原核生物の成れの果てだと考えられている。
ミトコンドリアDNAの特徴の一つに母性遺伝がある。子供には母親由来のミトコンドリアしか受け継がれないのである。精子にも父親由来のミトコンドリアは含まれるが、選択的に分解されてしまう。
この性質を利用してミトコンドリアDNAの変異から母系の祖先を辿り、行き着いた人物を人類の祖、ミトコンドリアイヴといい、数十万年前のアフリカにいたと考えられている。
Y染色体アダム
女性の性染色体はXX、男性の性染色体はXYであるため、Y染色体は男性しか持ち得ない、父性遺伝子である。ミトコンドリアDNAと同様に父系の祖先を辿ることができる。そうして辿った人類の祖をミトコンドリアイヴを対比して、Y染色体アダムと呼ぶ。
数万年の誤差はあるがY染色体アダムもミトコンドリアイヴと同様、アフリカに存在したと考えられている。
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