第4話 室内滑り台


我が家は猫の額な土地に建つ3階建ての家で、それぞれの階をつなぐ半螺旋な階段があるのだが、2階のリビングで小説を書いていたら階段の方から長男次男のきゃっきゃっと楽しそうにはしゃぐ声が聞こえてきた。


こういう、この世のものとは思えないほど楽しそうにはしゃいでいる時は、大概何かやらかしているに違いない。


と覚悟しながら廊下に出るドアを開けたら。



どわああああああっと、階段の上から大量の何かが雪崩れてきて危うく埋もれそうになる。



何事!?



慌てて手で払いのけたら、全部子供たちの玩具だった。

トミカに、プラレールに、ぬいぐるみにその他もろもろ。

おそらくおもちゃ箱(数箱)分のすべて。




上を見上げると、階段にはプラスチックの板が敷き詰められていて、滑り台のようになってた。この板はたしか外からの目隠し用に窓に張ってあったやつだ。なぜここに? ご丁寧にガムテープで階段にがっちり固定されてる。




呆然としていた私の上に、さらに段ボールをソリにした長男次男が滑り降りてきてぶつかった。



痛っ………。

ごらぁぁぁぁあ!!!!!




滑り台してもいいけど、それ全部片づけ終わるまで今晩寝れると思うなよ!!!


階段の下が玩具の山だよ。今日中に片付けなったら、全部明日の燃えるゴミに出すからな!!!

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