第11話エミの願望・おまけ『ポンラジ』

 「小麦粉にぃ、お魚も買わなきゃ」

 わっちは牧場では取れない物を村のお店で買っていた。

 「あっこれ、カエルさんに似合いそうじゃ」

 おもちゃ屋で小さな人形用の帽子を買った。

 えっちらおっちら家路に向かっていると向こうの方からテディベアになった村長さんがヨチヨチ歩いてくる。

 「あっ、村長さん」

 わっちは村長さんの近くに駆け寄った。

 「こんにちは」

 「やぁ、エミ、こんにちは、重そうだね、半分持ってあげるよ」

 わっちはありがたく思い村長さんに荷物を預けた。

 「軽い物だ」っと10キロの小麦粉を片手で軽々持ち上げて、はっはっはっと笑った。

 牧場へと帰る道、うっそうと茂った森にわっちは村長さんと並んで歩いていた。

 買い物した時間が長かったせいか西の空に太陽が沈んでいき真っ赤に世界を彩らせている。

 秋だねぇ。

わっちはこのシチュエーションにハッとなった。

 わっちはドキドキしながら村長さんを目で見たり離したりした。

 村長さんがわっちのおかしな事に気付いた

 ええぃこうなったら、強引に!

 わっちは村長さんを押し倒した。

 「ワァー」

 村長さんの叫び声を聞いたカエルさんが牧場から飛び出してわっちを見ると目を見開き言った。

 「なっなにしてんだ。エミ!」

 カエルさんは頬を赤らめわっちの行動を眺めていた。

 わっちは村長さんのお腹をモフモフしていた。

 長年の夢じゃった。

 村長さんは満足気にわっちに膝枕されて嬉しそうにしている。

 カエルさんはぐぬぬっと口を閉じてうなっている。

 「俺もテディベアにして欲しかった」


 おまけ『ポンラジ』

 トゥクトゥンあの日あの時……。

 カエル「なんでいきなりこの曲なんだよ」

 エミ「えっーと、とりあえず、なにか曲かけてみようと思って、恋愛の曲だし、ポンポン牧場一応ジャンルラブコメだし、ただいまテストの準備中ってやつかのぅ?」

 カエル「お前はいつ教師になった」

 エミ「えっ? なにか違った?」

 カエル「いちいちお前の天然ボケをつっこんでいたらきりがない、そろそろタイトルコール始めるぞ」

 エミ・カエル「「ポンポン牧場プレゼンツ、ポンラジ、はじまるよぉー」」

 トゥクトゥントゥクトゥン(BGM)

 カエル「さぁ始まりましたぁ!ポンポン牧場の俺たちがラジオ番組を放送するぜ。パーソナリティーはカエルとエミだ。で、ラジオって何するんだ?」

 エミ「えっーと、とりあえず電話相談してみるのじゃ」

 カエル「みるのじゃってハガキ一通も来てないのに電……」

 エミ「ラジオネーム、パーフェクトレディさんからのお便りじゃ」

 カエル「って! 来ておるのか? あっそうかメールか」

 エミ「もちもち、パーフェクトレディさん?」

 パーフェクトレディ「もしもし、私、パーフェクトなんですけど巻き貝型のチョコパンが病みつきになり、最近太ってきたのです。我慢する方法はありますか?」

 エミ「あーーーーー!! マドレーヌさん、ラジオ聴いてくれてありがとー!」

 マドレーヌ「なっなに、本名だしてんのよ!」

 カエル「えっーと、なんか放送事故になってしまったのでここでCM」

 ユアリ「イシイとユアリの診療所、あなたの病気、怪我もすぐ治る、お値段もリーズナブル100人来てもだいじょーぶ!」

 カエル「あー、まだ、エミとマドレーヌがいざこざというか漫才みたいな事しているのでここで一曲」

野にさく花のように♪

 エミ・カエル「それではまた会いましょう、バッハーハーイ」

 トゥクトゥントゥクトゥン(BGM)




 

 

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