第4話牧場を直す!

 牛小屋もニワトリ小屋もボロボロになっていた。

 わいはふさぎこんで地面に座っている。

 (せっかく綺麗にしたのに)

 するとカエルさんが壊れたニワトリ小屋の破片を集め始めた。

「ぼんやりするな、おめぇの牧場だろ?」

 夜が明けようとしている遠くが白い光を放ち始めた。

 「わたしも」

 村長さんもカエルさんに続いて破片を集め始める。

 「この村を救うだけしか出来なかった、あいつの技を受け君の牧場を守れなかった」

 そう言いながら次はニワトリさんを運び始めた。

 カエルさんは作業しながらわいに言った。

 「壊れたらまた作れ、そして前よりいい牧場にすればいいんだ」

 わいは涙が出そうになったがある疑問が浮かんだので聞いてみた。

 「カエルさん、あなたはどうして、わいの牧場にいたの? あなたはこの村の人? 人間の時は暗くて顔が見えなかったのじゃが、お名前は?」

 カエルさんはほっぺを膨らませたり縮ませたりしながら答えた。

 「まっ、通りすがりのカエルって事で、名前はカエルと呼んだくれ、あんたの名はあの悪魔に聞いたがややこしいな、どう呼べばいい?」

 私は憧れの女牧場主エミーヌさんの名前をとってこう言った。

 「わいはエミちゃんで」

 「それと一人称変えた方がいいぜ『わい』って言うとおっさんみたいだぜ」

 わいはビックリした。 え? 『わい』って今の女の子が使ってる言葉じゃなかったの?

 わいは、はっとして村長さんを見た。

 「どういう事です?」

 村長さんはワハハと笑いながら逃げて行った。

 「すっかり村長のイタズラに引っかかったな」

 苦笑いを浮かべるカエルさん。

 むー、もう村長さん、自家製のプリンあげないんだから!

 「どう言えばいいのじゃ?」

 「普通に私でいいんじゃねぇか?」

  しかし、村長は本当に今使われている言葉は『わっち』と言われたのでそうする事にした、それはあとの話し。

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