第2話カエルになった男の子

 フッハハハっと、リアーネは高笑いを浮かべていたので後ろに人がいるのに気付かなかったのであろう。守りの騎士も突然の事で手も足も出なかった、それに暗かったのも理由の一つとわいは思う。

 男の人がリアーネの後ろから心臓を短剣で突き刺した。

 「なんじゃぁ?」

 リアーネはびくともせずゆっくり振り向いた。

 あの男の人が危ない。

 リアーネ=わいの姉は同じ悪魔、いや、わいよりも上の上級悪魔じゃ、あの人が殺される!

 「短剣なんぞで小生を殺そうとするとは……」

 ズズズという音と共にリアーネの心臓は元に戻り、短剣をじゅうじゅう溶かしていった。

 リアーネは護衛の二人の騎士を両手から炎を出して焼き殺した。

 ガシャンっと中身が無くなった鎧は地面に崩れ落ちた。

 「小生の護衛でありながら、こんな小僧からも小生を守れないクズが」

 彼女はふんっと鼻をならし、男の人を見た。

 殺されちゃう。

 「普通なら万死に値する所じゃがそれではつまらぬのう」

 地面に倒れていた男の人は、無念そうにリアーネをにらみつてた。

 リアーネは男の人を見下し不敵な笑みを浮かべながら右手をあげると、そこから黒い雲がうずまき、その人にむけた。

 ドーンと鈍い音が響きわたると木々に隠れていたカラスがバサバサと飛び去った。

 そして、男の人はなんとカエルになっていた。

 「くっくっくっ醜い姿じゃ、それで一生暮らすがいい、お前にとっては死ぬよりつらいであろう」

 「貴様知っているのか?」

 カエルになった男の人はそう言った。

 喋る事はできるらしい。

 「小生を誰だと思っておる、ふっふっふっさぁ小生の黒魔法でここを破壊するぞ」

 するとピカァーと向こうから明かりが光ってきた。

 「そうはさせんぞ」

 小さなテディベア、村長さん!

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