第18話 鞘の製作
オレは工房の作業場に行き、昨日貼り合わせた木材を固定していた道具から外し状態を確認した
「ちゃんとくっ付いてるな、よしよし」
「スゥ…」
刀身を穴に差し込んでちゃんと収まるかも確認でき。オレはその木材をナイフで削って形を整えた
「シュ…シュ…」
削って鞘の形に削った後ヤスリで全体を削りなめらなにする、削り過ぎて穴を開けない様、注意が必要だ
「ガリガリガリ・・」
「こんなものか…さてと革を被せるか」
木材をさやの形に削り終わった。次は薄い革を必要な大きさに切り、削った木材を全体を覆うようにピッタリと締め付けるように縫い合わせた
「ギュ、ギュ」
木材を革で覆う事により、中の木材が傷んでしまうのを防ぐ役目がある
「んっ!んっ!」
革を縫い終わったら余分な革を切りとり表面を保護材を塗りこむ
「さて、もうひと手間だな」
鞘の両側に付ける金具を作る、ダガーのグリップに付けたリングと同じ役目もあるが、それぞれ別の重要な役目がある。刺し口の金具はベルトに固定するために紐を結ぶ時の引っかかりになるし、先端のを金具で補強する事によりすり減って切っ先が出てしまうのを防ぐ事が出来る。長く使ってると座ったりした時に地面にぶつかって結構負担がかかる場所なのだ、依頼者に刃先が飛び出して怪我をさせるわけにはいかない
「ギッ…」
薄い鉄板を金バサミで切り取り、片方が曲げ易い様に丸くなってるヤットコで丸めて、芯金に差し込んだ後ハンマーで叩いて形を整える
「よし、後は火を入れて鍛着させるか」
くっ付けたい場所が合わさる場所が重なる様に作った後、熱してから取り出し、芯金に差し込みその場所を叩いて鍛着させる
「カンカンカン・・・・」
そのまま全体の形も整えていく、整え終わったら磨くのだが、先端に付ける金具などの内側は磨きにくいので、特殊な機械を使う
「よいしょっと」
「ゴト…」
ハンドルのついた特殊な六角形の箱の中に、研磨用の砂と先ほど作った金具を入れて蓋をして台座にのせる
「ガラガラ」
そうしたら、ハンドルを使ってクルクルと回して磨く
「なんか、こんな感じのくじを引く機械を祭りで見たような気がするな・・・」
「ガラガラガラ・・・」
ある程度回し終わったら、中の金具を取り出し磨き終わったか確認する
「磨けてるな。砂を落としてっと」
汚れを落とし、表面を削石で磨き終えた後、歪まない様に台に固定して、鞘を木槌で叩き金具に差し込んだ
「カン、カン、カン」
「よし、どんなもんだ、ふっ!」
「ギュ」
引っ張って抜けないか確認し、鞘は完成した
「よし、後2本分作って終わりか」
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