「歩いてる」

「歩いてる」


そいつは歩いてたんだ。オレの家は高層マンションの39階なんだが、深夜の3時くらいだったかな・・・不意に目が覚めて一服する為にベランダに出たら、目の端に何か白いものが見えてそっちを向いたら其処に、真っ白な女性が居たんだよ。で、最初はお隣さんかって思ったんだよ。でもそしたらその女性は柵を乗り越えて何も無い空間を歩き出したんだよ。最初は寝ぼけてるのかと目を疑ったんだよ。でも、やっぱりその女性は歩いてるんだよ。だからオレは寝る前に酒も飲んでたし、実はこれは夢なんじゃないかと思ったんだよ。

あぁ、これは夢だ。夢だって何度も思う内にオレも歩けるんじゃないかと思ってオレもその女性を追いかけて柵を越えて見たんだ。まあ、そしたら当たり前なんだがオレはそのまま落ちてしまったんだよ。落ちながら上を見上げたらあの女性はそのままオレを見下ろしてニヤリと笑ってたんだよ。

オレはそのまま地面に叩き着けられちゃってそのまま即死で死んだんだがな。なんであの女性は歩けたんだろか未だに謎だよ。

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