第12話 海底の星空

「(駆逐艦)ガウス、パスカルは第三警戒態勢、(軽巡洋艦)グリムゾンは第二警戒態勢及び牽制弾幕準備!」


マグナルス連邦共和国を出て2時間、

連邦共和国軍第6水軍の護衛と共に

日本へと向かう一行。

ヘリは緯度経度的に最短で着陸可能な日本国 山口県 山口宇部空港へと向かっていた。

山口県の化学プラント、興産業との交渉し、それから京都、愛知、東京と向かう予定になっている。

京都では、ある家に用事があるのだが。


ところでヘリにはステラも乗っていた。本来ならばエクナ、ニーナ、イリシスだけで十分なのだが

この時はステラもついて来ていたのだ。


ーーーこうなった経緯は出発する5分前


乗り込もうとしたエクナの後ろから、聞き覚えのある少女の声がした。


「エクナ!私も行く!!」


選手宣誓の様に手を上げてエクナに叫んだのは紛れもないステラだった。


「で、でもーーー」

「連れていってあげてください」


もう一人、声の主がいた。

ステラの傍にいたのは修観察官だった。

・・・きっちり名札まで作っていた


「(来る気満々ね・・・)わかりました。身の安全は最優先に考慮し、行動させていただきます。」


半ば強引について来る事になったステラだったが、エクナは満更でもないようだった。

ステラはエクナに付いてヘリに乗り込み、間も無く出発した。



出発して3時間半が経過した。

ヘリはもうすぐ日本国防空圏内に入る・・・その時だった。


「・・・つけられたか!第6水軍!水中から来る!」

「・・・潜水艦・・・だと!?」

「ソナーに艦影あり!熱紋照合!・・・これは・・・アヌビス級潜水艦!ルナーレ、カーノです!」


かなり慌ただしい。イリシスは薄々気付いていた。出発から1時間ほど経過した時、”奴ら”が出撃したことを。

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