Broken Memory

@maaaaple

第1話




ミュータントの研究をし、ミュータントを保管する45階から地下10階まである巨大な研究所、その地下10階、頑丈な扉の前に黒髪の背の高い白衣を着た男が扉の脇についているパネルに触れる。指紋認証だろうか、男がパネルに触れると頑丈な扉は自動ドアのようにスーッと機械的に開く。

男はロア、元軍人で科学者、そして世界を支配する者であり、この世界を滅亡に導く者。彼に背く国は今でもたくさんあるが彼のミュータント達と野望に打ち勝てるような国はない。


開かれた扉の中に入ると3人くらいのガタイがいい男がいた。彼らはどうやら人間でロアの部下なのかロアがここに入ってくるのを見ると深々と頭を下げる。

「ロア博士、また戦闘中に暴走を起こしたようで...」

と男の中の1人が目線を落とした先には白髪の少年がいた。おそらく年齢はロアと同じくらいだろうが顔つきが少し幼い。

「またか...」

「ロア博士、お言葉ですがこいつも他のミュータントみたいに制御装置をつけたらどうでしょう」

制御装置とはミュータントに必ずつける物で、人間よりも遥かに頑丈で圧倒的な力を持つミュータントが自分達に逆らわないようにとプログラミングした物である、それが何故か白髪の少年には付けられていないようでその証拠に少年には頑丈な手錠と電流が流れる首輪に鎖で繋がれている。

ロアと部下のやり取りをまるで馬鹿にするかのような目つきで少年は見ていると鎖を握っていた男が少年の髪を荒々しく掴む。

「まだ懲りねぇか!」

恐らく何回も殴られたり蹴られたりしたのだろう。少年の来ていた白いシャツには血痕がついているがミュータントのせいで治癒能力が優れているのか痣などはなく、殴られた片頬が少々赤くなっているだけだった。

「君たちは仕事に戻ってくれ、後は僕がやろう」

ロアはそう言うと1歩踏み出し、少年の前に立つ。

「しかしロア博士、1人では危険です!」

「いいから、僕が信じられないというのかい?」

明らかにロアよりも部下達の方が体型から見て強そうだがロアのその低く、殺気が混じったような言葉に後ずさりし、慌てて頭を下げると部下達は部屋を出て行った。


部屋には少年とロアの2人きりになる。

「モナ、また悪い事したのかい?」

先程の殺気を出していた人間とは同一人物だと思えないくらいの柔らかい笑みを浮かべ、座り、壁にもたれかかっている少年、モナに目線を合わせるようにしゃがんでは問いかける。

「...」

モナは先程のような軽蔑しているかのような目線のまま、ロアを見つめる。

「こんなに綺麗な髪なのに...痛かったろ」

そう呟きながら白い髪を撫でるとモナは振り払うかのように首を振る。

「可哀想に...殴られもしたんだね、こんなに綺麗な顔なのに」

ロアは気にせず赤くなったモナの頬に手を添えると、モナの我慢の限界だったのかモナは頬に添えられたロアの手に噛み付く。


「痛いじゃないか」

しかしロアは振り払おうとせず、モナの首輪からは電流が流れ、モナの体だけにビリビリと電流が流れる。

「っ...」

ミュータントとはいえ痛覚はあるようで眉間にシワを寄せながらもモナは手を離そうとしないが、ビクッと体を震わせては口を離す。

「モナ...?」

「うるさい...んあっ」

痛がっているというよりはビクッと腰をしならせ、まるでよがっているように見えた。

「モナ、...どうかしたの?」

「はやく、ぬ...抜け」

上半身はシャツ、下半身は下着だけのモナの下着から振動音が聞こえる。

「もしかして...」

モナの下着を下ろすとやはり棒状の機械が挿入されていた。

「さっきのやつらにやられたのか?」

「あぁっ、...いいからはやく...」

肩で息をするモナを見てロアは何か体の奥から怒りのような物がこみ上げてきた。モナを座ったままの状態で抱き抱えるとすぐに機械を抜き出すと同時に抜き出す刺激でモナのペニスからは白濁が放出された。

「んぁあ...!」

モナは反抗するような状態ではなく、ロアの腕の中で頬を赤くしては肩で息をしていた。

「モナ、大丈夫かい? 替えの服と毛布を持ってこさせるから今日はゆっくり休んでね、僕はまだ仕事があるから一緒に寝てやれないけど...」

ロアの言葉を聞き終えるより前にスッとモナは目を閉じた。それを見たロアは柔らかい笑みを浮かべるとモナの額に口付けを落とし、白衣を着た助手が服と毛布を持ってきたのを見るとモナがいた部屋を後にした。










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