第21話夢の通い路

はかなしや

     枕さだめぬ

          うたたねに

               ほのかにまよふ

                      夢のかよひ路


                             (千載677)


枕の場所も


しっかり定めないで


つい うたた寝を してしまった


夢でしか 通ってくれない あの人も


その路が ぼんやりとして 迷ってしまうのかな


なんて はかないことだろうか



※古来、枕の置き方により、夢の中で、逢えると信じられていた。

 それを、うっかりと忘れて 眠ってしまった。

 夢にあの人が出てこないのは、枕の置き方のせい

 きっと 通い路も ぼんやりとしていて あの人も迷っている

 それが なんとも はかなくて 寂しい


なかなか 「夢の通い路」という言葉そのものが、美しく典雅。


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