第26話 紅茶対ジャガイモ 前編

実技試験は続く。

「・・・・・・虎太郎、また無茶ばかりしてっ!!」

食堂でトックミオーの試合を見て、グレンダは嘆息する。


半分母親の気分であるが、自分のこの気持ちに虎太郎は気づいているのか?

気づかせる、徹底的にあの朴念仁な猿小僧に自分を刻み付ける。


・・・・・・女の方が狩人なのだ。


一方、グレンダから離れた席で紅茶を飲みながら虎太郎の試合を見ていた

のはティータイム小隊のリーダーのセイロン。

編んだ金髪をギブソンタックと言う留め方で、ポンデリングみたいに

している巨乳美少女だ。


「・・・・・あらあら♪やっぱり彼は、面白いお猿さんね♪」

グレンダと対照的に微笑んでいる。


「凄い激突でしたわね、セイロン様♪」

そのそばで赤毛を内ハネにしている少女、アプリコットも興味津々で見ていた。


「・・・・・・アプリコット、まねしては駄目よ?」

そんなアプリコットを嗜めるのは、カモミールと言う金髪ロングの少女。


カモミールの目には、虎太郎はアプリコットの同類に見えていた。

カモミールがグレンダと近い感覚の持ち主だった。


虎太郎、一部の女子には注目されていた。


「さて、私の相手はジャガイモちゃんね♪」

セイロンが微笑む、彼女の言うジャガイモとはグレンダの事だ。


セイロンは気に入った人物にはあだ名をつけるが、センスがなかった。


「きちんと試合をしてくださいね?セイロン。」

カモミールが額に手を当てて、つぶやく。


紅茶とジャガイモの対決が、始まろうとしていた。






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