第7話 生死肉骨 前編

ダイダラに編入となった虎太郎、ダイダラは田力島の地下基地の13番ドッグ

に格納されており生徒達の機体も平時は13番ドッグに格納されている。


トックミオーは調整が行われることになった、なにせ本来のコクピット

に当たる骨組がない。


骨組がない状態で戦人を操る事は、パイロットであるオモイビトの肉体と精神に

かかる負担が洒落にならない。


オモイカネにより超人となったオモイビトでも、完全な不死身と言う訳ではない。


長時間の車の運転の10倍肉体と精神が疲労し、敵の攻撃を受ければ機体だけでなくパイロットもダメージを受ける。


戦人が登場した初期は骨組がなく、虎太郎のように直接戦人を作って操っていた。

その為、戦死に次ぐ第二位の死因が乗りすぎによる過労死であった。


これを解消する為に発明されたのが、骨組ボーンである。


骨組とは、戦人のコックピットにして機体を支えパイロットを守る骨である。


田力島の基地では、骨組の製造も行われており基本的には生徒の希望を聞いて

オーダーメイドでマシンが製作される。


基本があれば例外もある、オモイカネとオモイビトはリンクしており

骨組にセットしたオモイカネはオモイビトの意思で外す事が出来る。


出先で敵が出て、戦人が欲しい時オモイビトがオモイカネを呼べば

オモイカネがテレポートしてくるのである。


そして、自動車でも自転車でも鎧でも仲介する物にセットすれば戦人が作れるのだ。


仲介する乗り物などが代理の骨組になるが、疲労が半端ないので緊急手段である。


そして13番ドッグではトックミオーが骨組を入れようとしていた。


トックミオーと対峙する無骨な人型ロボット、ユナイトリンクシステムを

搭載した骨組であり虎太郎が乗り込んでいる。


「・・・・・なんで、戻らん!!」

骨組の中でオモイカネに戻らないトックミオーを見る虎太郎。


「・・・・・・もしかして、当人が頑固な性格だからかも?」

見物しているアンがつぶやく。


「ああ~、あるかもね。」

ラナも同意。


「大丈夫、いざとなったら僕が止めるから♪」

トックミオーに負けず劣らず、こちらは漆黒の鎧武者型のスーパーロボット。


その名も、チャンバリアンに乗ったエドが笑う。

「私も止めに入りますわ。」

白い戦乙女を思わせる機体、オルトリンデに登場したグレンダも言う。


機体がないヘルマンはドッグ内の管制室にいた。

「よし、虎太郎。トックミオーのボルトロックを解除するぞ!!」

ヘルマンの操作で、トックミオーを拘束していたロックが外れていく。


すると、トックミオーの目が光り、腰を落として手を付いた。







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