芋虫
私は芋虫のようなもの
おしゃれはわからない
流行り歌も知らない
話題のゲームもさっぱりで
手のひらサイズの画面越し
笑いあうこともない
話題の花を咲かせて
あちらこちらと楽しげなのを眺めるだけ
たまに近寄ってもほんの少し齧る頃には
別の花にうつっている
その速度においつけない
楽しいと思ったものは
見向きもされないことが多く
美味しいと思ったものは
あんまり評判が良くない
いつもどんくさくて
いつもおいてけぼりで
本を読んでいても
それもまた話題からは外れた本
有名な賞をとったわけじゃない
タイトルとあらすじにひかれて手にした本は
やっぱり周りには理解されない
話題の本を読んでみても
よくわからなくて
おしゃれをまねてみても
どこかちぐはぐで
流行の歌を聴いてみても
リズムに乗れず
話題のゲームを手にしても
進め方すらわからない
手のひらサイズの画面越し
既読がどうとか聞くけれど
私の画面は沈黙してる
それでもいつか
いつかはと
遅い歩みで進んでく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます