第二話 議会議長派壊滅
・北青丘国―野外処刑場―
側近一「はい、死刑」スタンプポンッ
側近二「死刑の列はこちらです。どうぞお並びください」
議会議長派一「くそっ!!売国奴が!!!」
側近一「寝言は死んで言ってくださいねー」
議会議長派二「青丘民族としての誇りはないのか!!!??」
側近二「青丘民族とかwwwwww万年中華の隷属民だったくせにwwwwwww」
側近一「誇りとかwwwwwww」
側近一&二「んなもんあるわけねぇじゃんwwwwwwwww」
議会議長派一&二「……こんな!!こんなクズどもに負けるなんて!!!」
側近一「はい、バーン」ハクゲキホウドーン
議会議長派「青丘民族に栄光あれ!!!分断された我らが民族に幸あ――」バァン
側近二「汚ねぇ、花火だぜ」
側近一「空いたポストに俺の親戚入れてやろうっとwwwwwwww」
・北青丘国―将軍様執政室―
将軍様「うはwwwwwww俺の計画書完璧すぎんだろwwwwwww」
将軍様「市場経済の導入wwwwwwこれ一択wwwwwww」
将軍様「計画経済とかwwwwwオワコンwwwwww」
側近一「何してるんですか?」
将軍様「ちょっとこれ見てくれ」ケイカクショペラッ
側近一&二「ふむふむ………」
側近二(市場原理主義者め。海外で経済学を学ぶからこんなものに冒されるんだ)
側近一(だいたい市場経済導入したら既得権益すり潰されて、俺達が甘い汁吸えなくなるじゃねぇか!!)
側近一「……いきなり市場経済を導入するのは無理があるのではないでしょうか?」
側近二「それなら、農村部で集団型の農業を計画したほうがよろしいのでは??」
将軍様「集団農場とか、なにそれ怖い。俺知ってるぞ。それ絶対失敗する奴だゾ」
側近一(ムダに知識がありやがる)
側近二(うぜぇ)
側近二「しかし、我が国は紛いなりにも社会主義国」
側近一「そんなことをすれば、国内勢力(主に俺たち)の反発を招くことになりましょう」
将軍様「確かに。一理ある」
側近一「ですから、落ち込んだ農業を計画的手法で蘇らせて当座をしのぎましょう」
側近二「計画的方法でも、きちんと管理できれば(できないけど)ある一定度の結果は望めます」
将軍様(……まだ議会議長派の残党も居るし、ここでことを荒立てるのはよくないな)
将軍様「うむ、分かった。よきにはからえ」
側近一&二「ははっ(予算ゲットォおおおおおおおおおおおお!!!中抜きの時間だぁああああああああ!!!)」
・南青丘国(青丘民国)―大統領府官邸(碧瓦台)―
大統領「議会議長の粛清?」
青丘民国国家情報院院長(大統領側近一)「はい、閣下。どうやら昨日死刑が執行されたようです」
大統領「議会議長は党序列では二位だけど、実質的な権力は有していなかったはずでは?」
青丘民国大統領室室長(大統領側近二)「どうやら、のらりくらりと場をくぐって力を蓄えていたようです」
大統領「そうか。まったく、あの国の権力事情は一体どうなっているのやら」
大統領側近一&二(いや、
大統領「まぁ、いい。ありがとう。何か影響はありそうか?」
大統領側近一「なんとも言えませんが……」
大統領側近二「議会議長の失脚により、北青丘の政治パワーは大変動するかと……」
大統領「出てくるのは?」
大統領側近二「側近一と側近二が怪しいと思われます」
大統領側近一「
大統領側近二「
大統領「つまり、北青丘と中華との結びつきが今よりも強くなる可能性が高いと?」
大統領側近二「その通りです、大統領閣下」
大統領「……まぁ。あのよくわからない将軍様息子が勝手気ままにやるよりかは、中華の鎖につながれている方がまだましか」
大統領「どうせ、北青丘の糞野郎どもは我々と仲良くするつもりはないだろうし、そのほうが世の中平和だろう」
大統領側近一「まったくそのとおりで」
大統領「一応、何が起きてもいいようにシュミレーションだけはしといてくれ」
大統領側近一&二「ははっ!!」
・北青丘国―ある高級ホテルの一室―
側近一「うはwwwwwwボロ儲けwwwwwwww」
側近二「ばかでやんのwwwwww官僚組織は俺たちに握られてるのにwwwww」
側近一「金をドブに捨てるとはまさにこのことwwwwwwww」
側近一&二「wwwwwwwwwwwwwww」
側近一「ニセの報告書提出して、ハイ終了wwwwww」
側近二「ボロい商売wwwwwwww」
側近一「この金をwwwwまたばらまいてwwwww
側近二「官僚組織をさらに手駒にするwwwwwwwうはwwwww勝利の方程式見えてきたwwwwwww」
側近一「このままいけば、この国全てを乗っ取るのも不可能じゃねぇなwww」
側近二「俺達の国を作るのも」
側近一&二「夢じゃねぇ!!!!」
側近一「金だ!!!もっと金が必要だ!!!」
側近二「ばらまけwwwwwばらまけwwwww」
・北青丘国―将軍様執政室―
将軍様「結婚したい」
側近一&二「」
側近一「(何言ってんだこの刈り上げ野郎は)では、私が将軍様にピッタリの素晴らしい女性を……」
側近二「中華出身のこの女性なんかは――」
将軍様「おい、お前ら。俺に彼女が居ない前提で話をすすめるのはやめろ」
側近一&二『えっ??』
将軍様「俺には、将来を約束した彼女が居るぞ」
側近一(HA!HA!HA!Nice Joke!!)
将軍様「だから、俺。喜び組娘ちゃんと結婚します」
側近一「(まじでいるのかよ……)いや、まぁ良いんじゃないでしょうか」
側近二「私たちに一々相談しなくても……」
将軍様「まぁまぁ、いいからいいから。喜び組娘ちゃんを紹介するから会ってくれ」
側近一(まさか、自慢したいだけ?)
将軍様「おい、入れ」
ドアバタンッ!!――
喜び組娘「誰に命令してんだ、このクソ豚野郎」
側近一&二「」
将軍様「こらっ!!打ち合わせと違うじゃないか!!!」ヒソヒソ
喜び組娘「あん?私に命令するのか??豚の分際で??昨日みたいによがらせてやろうか???ブヒ、ブヒーって」
将軍様&側近一&二「」
喜び組娘「ところで、よろしくな。側近一さん、側近二さん」
側近一「は、はぁ(将軍やべぇえええ)」
側近二「どうぞよろしく(女王様系かー。流石は将軍様。歪みを感じるなぁ)」
喜び組娘「ところで、農作物の増産はどうなっている??」
側近一「目下、鋭意準備中です」
側近二「ご心配なさらずに」
喜び組娘(……やはり怪しいな。こいつら信用におけん)
側近一(将軍様息子の嫁だからって、政治のことに口出ししてくるとは!!)
側近二(しかも、よりにもよってその案件!!)
側近一&二(この女。危険だ!!!!)
将軍様「おいおい、喜び組娘ちゃん。俺の仕事を取らないでくれよぉ~~」
喜び組娘(まったく、この人は。私がいないとホンットにだめじゃない!!)
喜び組娘「あん?文句なら後で聞いてやる。ベッドの上でな」ガシッ
将軍様「え?ちょっ。まっ」ザザー、ザザー
将軍様「ちょっ!!今はだめだって。あっだめ!!まだ仕事が残ってるから!!」
側近一&二「お楽しみにー(腹上死してくんねぇかな)」
・北青丘国―将軍様寝室―
喜び組娘「将軍様、私は心配です……」ボロッボロッエグッ…
将軍様「ん?なんで……?」
喜び組娘「側近一&二は絶対ウソをついています。このままじゃ、将軍様利用されるだけ利用されて……用済みになったら捨てられますっ!!」ワーン
将軍様「そんなことないって!!あいつらだって俺のために色々頑張ってくれてるんだよ!!??」
喜び組娘「ホントかなぁ……」
将軍様「ホント、ホント」
喜び組娘「じゃぁ。警護だけは私がおすすめする人にして」
将軍様「心配症だな~~そんな必要はな――」
喜び組娘「してったら、して!!!!」バンッ
将軍様「そこまでいうならわかったけど……」
喜び組娘(これでいきなり暗殺という事態は回避できる)
喜び組娘(絶対に!!絶対にあなたを死なせはしないわ!!!)
将軍様(喜び組娘ちゃん、人前だったら女王様になる癖直してくれないかな……)
斯くて、北青丘国は農業革命大闘争を開始。農業の集団化によって、農業生産を向上させようとする。しかし、それは中華とソヴィエトが既に歩んだ失敗の歴史をなぞる運命にあった。また、議会議長派の影響力が大きく減退することで中華派(側近一&二)の勢力が増長。官僚組織は中華の影響下を大きく受けることになり、腐敗の一途を辿ることとなる。
将軍様はそのようなことを露知らず。呑気に喜び組娘と結婚する。しかし、この喜び組娘が北青丘国の歴史を間接的ではあるが大きく動かすこととなるとはこの時誰も知らない。
赤黒き将軍様。その登場は近い。
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