SaveNo4 ~最大Lv1の俺は武器が装備できなくなりました~
「入団してほしいって・・・」
確かに彼はそう言った。
「本当に言ってるんですか?」
「本当だ。君達を我がギルド《光剣の騎士団》で一緒に戦って欲しい」
「でも、私達じゃお役に立てませんよ?」
そうだ、俺たちはまだ新人なんだ。特に俺なんか最大Lv1だぞ?。それなのになんで・・・・・・
「君達は異能者だ。特に勇也君は貴重な異能の力、たぶん《
「
「
今、なんかすんげぇ話をされた気がする。
「でも、その能力には一つ、大きな欠点がある」
「それって・・・・・・」
「そう、最大Lvが1になるということだ」
マジかよおおおおおおおおお。そんなチートみたいな能力が俺に?この世界に来て初めて喜んだぞ俺!。最大Lv1は悲しいけど。
「ちなみに千春ちゃんの異能の力は・・・・・・ええと・・・」
「《
「そう!それだ!」
「なんですかそれ?」
「魔法系統の異能の力中で最強の能力だ」
「どんな能力ですか?」
「全魔法約600種類の魔法を全て使える能力だ」
なんだそのチート能力。
「すごーい!」
千春が飛んで喜んでいる。
なんだろう。一気に俺の出番が減ったかもしれない。
俺はその場に座り込んだ。
――――――――――――――――□■□■□―――――――――――――――――
「それで?ギルドに入るのか?」
「うーん・・・・・・自分は大丈夫です。千春は?」
「私もオッケーだよ」
「よし!決まりだ!今から君達は我がギルドのメンバーだ!」
そういうと、俺と千春の目の前に《ギルド招待》とタブが出てきた。
俺と千春がOKのボタンを押すとメニュー画面の部分にギルドが追加された。
「改めてよろしく頼むよ」
「よろしくお願いします!」
「よし!じゃあ早速クエストに行こうか。無論、ランク1のクエストだから安心しといてくれ」
「はい!あ、でも、武器が・・・・・・」
「そうだったね。あと、適正職業検査もやんなきゃな」
「りょ、了解です」
俺と千春が適正職業検査をした結果、俺の適正職業は中位職の《
「職業検査は終了しました。最後に好きな武器をお選びください」
職業検査の後、俺と千春は数種類の武器の置いてある部屋に連れてこられた。
部屋には《SR》《双剣 ダブルソウル》、《SR》《魔杖 インフェルノ》、《SR》《英雄盾 ブレイブウォール》《SR》《炎剣 サラマンダ》、《SR》《雷槍 タケミカズチ》が置いてあった。
「すげー。どれもレアな装備じゃねえか」
「この装備は異能者用に用意した武器なので強いんですよ。ということなので、好きな武器をお持ちください!」
「そ、そうなの?じゃあ私はコレにしようかな」
千春が手に取ったのは、俺が思ったとおり《魔杖 インファルノ》だった。
「そんじゃ俺も決めますか」
俺がおもむろに《炎剣 サラマンダ》をとろうとした瞬間、手に鋭い痛みを感じた。
「痛てて・・・なんだ?」
気づくと俺の前に《適正装備種類ではありません》とタブがでていた。
「あらま、装備制限かかってるじゃない」
「へ?」
「ええと・・・勇也君の適正装備種類はっと・・・・・・アレ?適正装備種類がないんだけど」
「え、それってまさか・・・・・・」
「適正防具もないから・・・・・・装備自体できないわね(笑)」
「マジかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
――――――――――――――――□■□■□―――――――――――――――――
「そんな・・・・・・武器が・・・・・・装備が・・・・・・」
俺は部屋の隅に体育座りをした。
てか、俺不幸すぎじゃね?適正装備種類がないとかふざけてるだろ・・・・・・。
「ゆ、勇也大丈夫?」
落ち込んでいる俺に千春が声をかける。
「う・・・・・・うわああああああああああん!」
俺は千春に飛びついた。
「ああ・・・・・・ハイハイ。よしよし・・・・・・」
千春が俺の頭をなでる。どうしよう、超絶快感だああああああ。
ついでにおっぱい柔らかい。
「おーい、ゆう・・・・・・や君!?」
アーサーが俺を見て驚愕の表情を見せる。そして次の瞬間――――――
「千春さん!俺の頭もなでなでしてください!」
土下座しやがった。なんだお前。
「ええ・・・・・・ええと、ごめんなさい」
「ぐふぅ」
よくやった千春!。
アーサーがへこんでいる。よっぽどなでなでをして欲しかったのだろう。
「でも、おかしいですねー」
サクヤが不思議そうに首をかしげる。
「なにがですか?」
「普通なら最低1つでも適正装備があるはずなんですけども、勇也君の場合、1つもないんですよ」
「ええ・・・・・・」
じゃあガチでなにも装備できないじゃん。
「でも、それは多分、異能者だからだと思うの
「異能者だから・・・・・・ですか?」
「そう。異能者は普通の人とは違うから、特殊なことがたまに起きるのよ」
「そうなんだ・・・・・・」
そっか、異能者ってそんなこともあるのか。結構ショックだけど仕方ないか。
「まぁ、勇也君には
「そ、そうですか。あははははは・・・・・・」
「よし!それじゃあクエストに行こうか」
「おう!」
「はい!」
――――――――――――――――□■□■□―――――――――――――――――
「・・・・・・それでこのクエストを受けたいんですが」
「承知しました。パーティでご参加しますか?」
「はい」
アーサーが選んだクエストはランク1の【毒蛇の庭」。このクエストは、クリィチャー【ポイズンサーペント】が大量にでてくるから、それをすべて倒せっていうやつだ。
「よし!じゃあクエストを受注したことだし、狩に行くか!」
「「了解!」」
俺と千春は同時に敬礼をした。
~始まりの大陸 ロレイフ大平原~
「ここが今日の狩場だ。がんばっていくぞ!」
「「おおー!」」
「――――――ウインドカッター!」
流れる風が突如鋭利な刃物のようなものに変わった。
「シャアアアアアア」
WIN!
ゴールド:48 エナジー38獲得!
千春はLv4になった!
「やった!レベルアップだ!」
「おめでとう。よし!もっと狩っていこう!」
「了解!」
千春が順調に狩をしている間に俺はたった1匹のポイズンサーペントと乱闘を繰り広げていた。
「うおおおおおおおおおおおおおおお!」
「シャアアアアアアアアアアアアアア!」
なんやかんやで1時間。ようやくクエストクリア!
「ふぅ・・・初めてにしてはなかなかだったよ二人とも」
「俺、なんにもしてないけどね」
「ハハハハ!それより君達に、教えなきゃいけないことがあるんだ」
「なんですか?」
アーサーがまじめな顔で話し始めた。
「君達は、【神器】を知っているか?」
「じん・・・・・・ぎ?」
「この世界に存在する12種類の最強の装備のことだよ。ちなみに神器は選ばれた者しか装備することができないんだ」
「へぇー」
「それでだ、私は今度・・・・・・」
「「今度?」」
「今度、神器、【聖剣 エクスカリバー】を入手しにいくんだ。それで・・・・・・」
「「それで?」」
「その時に、君達にも同行してほしいんだ」
~続く~
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