2話「犬さん、狐娘を助ける①」

ぶろぐvar

http://suliruku.blogspot.jp/2016/10/2.html


整備されてない森林地帯は、植物が障害物のように乱立し、僕の移動を邪魔する。

たった50m先なのに途中に崖があるから、迂回せねばならず、モーニャンちゃんの貞操が危うい。

彼女が着ていた巫女服は完全に脱がされて、純白のパンツ一枚しか身にまとっていない。

モーニャンは震えて、狐耳を下に垂らして怯えている。


「げへへへへっ……!

もう我慢できねぇぜっ……!」


「味見しようぜ!なぁに!どうせ口封じに殺すんだ!構うことねぇよ!

クソガキの始末は、楽しい事をした後にしようぜ!」


「いやぁー!助けてぇー!

私は汚いオジサンに犯されるのはいやぁー!

ワァン様ぁー!助けてぇー!」


下賤な山賊達は、芸術的な黄金の尻尾を、汚らしい手で何度も揉みまくり、一分以内に本格的な凌辱劇が始まりそうだ。

大きなオッパイも、満面なくスケベーな感じに揉んで揉みまくっていて……けしからん!

未だに僕が童貞なのに、貴様らごときが美少女をレイプだと!?ふざけるな!お前ら!


『ナイフ格闘術で、まっすぐな進撃路を作れば良いんじゃね?』

『頑張るんだお』


邪神の提案は、とっても危険がある内容だ。

倒れた木々が僕に向かってきたら、怪我をする可能性がある。

そもそも、倒れた木々が新しい障害物になる訳だから、逆に時間を浪費するだろう。

新しいスキルを覚えて、鍛える時間もな――


【レンジャー・スキルがLv31になりました】


あ、これ、森林保護官さん用のスキルだ。

恐らく覚醒前の僕が、森の中でアホな事をやっても死亡しなかったのは、これのせいだろう。

このスキルのおかげで、僕には理解できてしまう。

森の中を迅速に移動できるルート。そして、早く動ける走り方を。崖の安全な降り方すらも知ることができた。

崖を一気に駆け下りると、下品な山賊どものオッサン顔が近くまで見えてくる。

モーニャンを地面に押し倒して、純白のパンツを脱がし、あと少しで彼女の貞操が危ない!


「死ぬ前に、エッチィ事をたくさんしてやるぜ?良かったな?」


「やだやだぁー!助けてぇー!レイプされて殺されるはやだよォー!」


「ヒヒヒヒヒッ!これも全部、貴族様に関わったのが悪い――アァァァァーっ!」 


『山賊さんが』

『女の子になっちゃったお……』


僕は瞬時に崖から降りて発生したエネルギーを利用して、、モーニャンを押し倒していた山賊の股間を素手で切断すると同時に、返り血を浴びたくないから遠くへと身体を蹴り飛ばす。

男は、地面を何度も転がって、ビクンビクンっ!と身体を痙攣させて、永遠に動かなくなった。

これで残りの山賊は4人。

山賊どもは、崖の上からの襲撃という事態に、リアリティーを感じることができなくて、呆然としている。


「だ、誰……アッー!」

「あ、あの姿はっ……アッー!」


油断している山賊二人の股間を、手刀で切り飛ばす。

僕の身体が三歳児なおかげで、人体の急所が狙いやすい。

思い知れ山賊め。

可愛い狐娘をモフモフして良いのは、尻尾をモフられる覚悟がある僕だけだ!


『山賊さん達が……偉い歴史家の司馬遷みたいになっちゃった……』

『つまり、男でも女でもない生き物ですお』 


残った山賊は、たったの2人。あえて名付けるなら山賊Dと山賊Eだ。

この程度の物量なら、僕一人で十分。勝率99.999999%は揺るがない。

人間が誇る最大の力は、物量と科学力。

だが、山賊どもにはそれがない。鞘にはショートソードサイズの剣が納められているが、毒の匂いは全くせず、飛び道具すら持っていないのだ。


「遊牧民族による民族大移動を起こしてっ!ローマ帝国を滅ぼした武帝様は言いました!」


『中国人じゃないと分からないネタな件』

『違う世界なのにwww歴史ネタwwww』


僕は叫んだ後に、走り出した。

山賊どもは、僕の意味不明な言葉で一瞬、思考を停止してしまったようだ。

鞘から剣を抜いているが、構えがなってない。

勢いよく突撃した僕は、剣が振り下ろされる前に、山賊Dの股間を切断する。

これで残りは一人だ。


「その武帝様は言いましたっ!

とりあえず、失敗した奴、無能な奴、ムカツク奴はチンコ切断しろと!

だから、お前らのチン●を切断する!」


僕が叫び終えた頃には、残った山賊Eは武器を放棄して、両手を上げて降参していた。

髭が大量に生えている30代前半の青年だ。一番良い身なりをしている。

とっても栄養状態が良さそうだ。恐らく、こいつが山賊どものリーダーなのだろう。

どことなく知的な雰囲気を醸し出しているから、裕福な階級出身かもしれない。


「か、改心しますー!助けてぇー!

俺が悪ぅございましたぁー!

これからは誠心誠意っ!働いて暮らしますー!」


油断せずに、僕は山賊Eに近づき、鋭い声をかけた。


「……どうせ食い詰めたから山賊やっているんだろう?

これに懲りたら、地道に労働しろよ?」


『コネがないと、仕事が来ない悲しい世界』

『住所不定無職に、どう就職活動しろwww』

『犬さん、殺してあげるんだお。この世界はコネがない無職に厳しいお』


ただし、チン●は切断させてもらう。

狐娘へのレイプ未遂という大罪を犯した以上、山賊Eも制裁されるべきだ。

完全に許されたと勘違いしている山賊Eは、涙を流しながら自己アピールを繰り広げている。


「はぃー!

地道に麻薬を栽培して売って、今度こそ農家として頑張りますー!

俺の作った麻薬は、都市では大好評――」


「改心しろよ!?」


「じ、人身売買の仕事に戻れって言うんですかい!?」


「モラルが完全崩壊しすぎている!?

麻薬販売も人身売買も犯罪だろ!」


「え?麻薬販売が犯罪?え?どういう事?麻薬の販売って合法じゃ――」


「やっぱり、殺す気で切断しよう。

狐娘へのレイプは良くない」


「そんな……アッー!」


山賊Eはこうして、男なのか、女なのか、どっちでもない生き物になった。

一分後には出血多量で、死体にクラスチェンジした。

僕の手には、血は付いていない。

ナイフ格闘術を極めたせいで、恐ろしい速度で肉を切断できるからだ。


『また、汚いものを切断してしまった……?』

『うむ……久しぶりに見に来たら、大変な事になっているな……』

『ボケとツッコミを両方担当するのは不味いと思うお……』


ふぅ……緊張するなぁ。

可愛い狐娘モーニャンを格好よく助けたし、きっと僕はモテモテ?

よし、イケメンっぽいセリフをかけてみよう。

モーニャンは巫女服を脱がされたせいで裸だ。

僕を見て、大きな尻尾をブンブン動かして喜んでいる。とんでもなく可愛い。保護欲がそそられそうだ。


「大丈夫か?モーニャ――」


「ワァン様ー!ありがとうー!

あと少しでお嫁に行けない身体にされちゃう所だったよー!」


抱きつかれた。僕の体格が小さいおかげで、狐娘の身体がとっても魅力的に見える。

素敵なガールフレンドをようやくGETできた。

超少数民族すぎる獣人が、この世界では絶滅寸前じゃない。

僕はようやく、何度も何度も辛い記憶を削除して、長い人生を歩んだ意味を見いだせそうだ。

特にモーニャンは素晴らしい。黄金の尻尾とか揉みがいがありそうだ。

モフモフしたい。僕の尻尾も好きなだけ揉んで欲しい。

というか、僕の名前ってワァンなのか。そうなのか。

なんて単純な名前なのだろう。


【あなたは去勢術スキルを取得した。

レベルが上がれば、安全に性器を除去できる】


ナレーション邪神さん。

そういう家畜相手に使うスキルは、無駄スキルだから破棄でOKだと思うんだ。

……でも、この山賊達は可笑しいな。

なんで、こんな辺境中の辺境っぽい場所で山賊行為をしていたのだろうか?


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去勢術スキル。


軍馬とか、チン●を切断すると大人しくなるから運用しやすくなる。

地味に優秀なスキル。

遊牧民族や、騎兵プレーする時は、このスキル持っている人がいると便利。

優秀な馬を独占したい場合とかも、去勢で流出を抑える事ができるから有用



レンジャー・スキル (自然保護官用スキル。)

森林地帯で活動するのにぴったり。

険しい山道も迅速に移動し、食えるキノコと草が匂いで分かる。

獣を捕まえたり、殺したりする罠のつくり方も理解できて多彩。

ぶっちゃけ、現実での戦闘って、大量のトラップを配置するから、物量を覆すならこれが一番素敵なような……


今まで取得した技能スキルまとめ + ゴミスキル

http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Game_fuu_sukiru/Ginou.html


ーーーーーーーーーーー

武帝「お前、ウルサイから、チンコ切断な」


司馬遷「アッー!」


武帝「あと、お前の書いた歴史書。

一部、ムカつくから破棄するわ」

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