第2話 君の家2

帰り道。海くんと一緒に帰ることになったけど、言い出しっぺの本人は一言も喋らない。

五分くらいだった頃。

「ぼくんち来ない?」

そう言った海くんの顔を見た僕は、全身がぞくっと、震えた。

怖かったんじゃなくて、むしろ行ってみたいと思ってしまっていた。


それからまた、五分程歩くと海くんの家に着いた。

とても大きな家で、お金持ちなのだとすぐにわかった。


玄関に入ると、家の電気は消えていたから誰もいないのだと、少し緊張がほぐれた。

海くんは僕にお茶を入れてくれた。


それからすぐに海くんは、自分の部屋へ僕を案内してくれた。

特に変わった事はない。どこにでもある男の子の部屋。

だけど、1つだけ気になるものを見つけた。そして、それを僕が見つけるのを待っていました、というような顔を海くんはしていた。


「それ、使ってみる?」


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