唐突の転校生(丙)
「
「もし二人に何かあったら、やるのはあなたか
握らせらた物が何だか分かった気がした。
「
「レプリカよ。」
「分かりました。」
俺はその握らせらた物に
「
「とっくに。」
そして
俺は出る間際に夕方の
「
蔵里神社の裏側から中に入る。
「
「そんなことをわざわざ
俺は
「靴箱がどうかしたの?」
「手をついただけだよ。」
俺は言った。
俺は
「おお、来ましたか。」
そう言いながら歩いてくるのは、
「今晩は。」
酒臭せぇな。少しは控えたらどうなんですか?
「いえいえ。私はこれから本町を回ってきますので、好きにしていて下さい。」
そんなに酔ってて大丈夫なのか? まあ、大丈夫だから
「いつもすみません。」
出て行く
夕食には早速、例の佃煮が出ていた。
「美味しいわね。今度、私も
「それが良いと思います。」
俺もその佃煮を摘んでみた。不味くはないが、決して美味くもない物であった。
歯応えにしろ味にしろ癖が無さすぎて寂しい物である。ひたすら蒟蒻を食っているような気分にさせられた。どうにも隠り世の物は俗っぽさに欠ける。
夕食の後、風呂に入る。ここでエッチい展開になるのがエロゲーあたりの王道なのだろうが、残念ながら現実はそう甘くはない。
それどころか、俺が一番風呂は
更に俺は、女子高生と女子中学生が入った風呂の湯にフェチを持った変態でもない。だから彼女達が入った風呂は、ただの使用済みの湯に過ぎない。
とりあえず、後から入った
お泊まりといえば枕投げとか階段とかみたいなのは、というのは定番の流れなのかもしれない。だがそもそも毎月2〜4泊のペースで泊まっていると、お泊まりという認識も無くなってくる。
俺は二人が風呂から出るのを確認してから、湯沸かし器の追い焚きボタンを押して、風呂に入った。当然、実は二人がまだ入ってました、なんてこともない。ガランとした風呂場には湯気だけがもんもんと溜まっていた。
お湯が中々温まらないやら、1,2割ほど減っていて肩まで疲れないやらで、シャワーノズルを湯船に突っ込んだ。お手軽にジャグジー感覚を味わえるから一石二鳥である。そんなことを考えたら悲しくなってきたので、それ以上は何も考えないことにした。
風呂から出て、歯を磨いて、学校のジャージに着替えて、部屋に戻る。
かと言って、
電灯を消す。神社の2方向を街道が通っているため、かなり車の往来音がした。気にはならない。慣れている。
────────
翌朝、やはり
あいつは
特に警察に補導されると後処理が面倒なのだ。それに不審者に
玄関の戸が開く音がした。向かうと
普段、変態、変態と俺に言うが、
全く、仕様が無い奴だ。
「
俺が
「仕様が無いじゃない。お腹空いたのよ。」
「せめて冷蔵庫にあるものなり夜食を予め買うなりしておけよ。」
「冷蔵庫のは
俺は溜息を吐いた。
高校になっても
神職が呑兵衛ということについては突っ込まないことにしよう。僧侶でないからセーフとも言える。ただ泥酔して二日酔いは、神職とか僧侶とか関係なく迷惑だから、酒は程々にして頂きたい。
朝ごはんを作ろうかと思って台所へ行ったら、既に
「ああ、
「良いんですよ。あの
「うーん……、その比較だと俺と
「いえいえ、そんなことはありませんよ。ただ、比較できるのがそれくらいしかないだけです。」
「というか、あの状態で大丈夫なの? さっき、寝室に向かってたけど。」
「大丈夫ですよ。今日は父に来てもらいますから。」
朝ごはんを配膳していると、
「
呆れて言葉も出ないとはまさにこのことだと思う。
「ああ、
「2,3匹よ。
「それは、他の
「問題無いわ。あとは英語よ。」
「終わってないんだな。」
「
「それはともかく、ご飯にしませんか?」
声の方を見れば、米びつを持った
朝ごはんを食べて、着替える。どうせ
玄関で
「あれ? 学校、まだだよね?」
「はい。朝練もありませんから、まだまだですよ。」
「——ゴミ捨てです。今日は燃えるゴミですから。」
「ああそっか。今日、水曜日か。」
「むしろ何曜日だと?」
「特に何も考えてなかった。」
「そんなんで、教科書とか宿題とか忘れないんですか?」
「全部置き勉してるから。」
俺はゴミ捨てに向かう
「待たせた?」
「ちょっとね。」
「行きましょ。」
鳥居の方に
「
十日市街道は蔵里市を東西に走る道路だ。
「別に良いわよ。」
蔵里神社は十日市街道と寺口通りが交わる交差点に位置する。長方形の土地の1辺を十日市街道に、1辺を寺口通りに接しているのである。
交差点から神社の方を見ると、やはり
「
俺は信号を待つ
「そうね……。
「あの……、
「さあ?」
「さっさと教えなさいよ。焦れったいわね。」
「あらあら、
すると、蔵里北高校の制服を来た女の子が、
俺と
「
「何か?
「ああ、もう……、あの
昨日と違い彼女の髪がほんのりとふっくらしていることからして、
「
「そのまさかよ。今日からお願いね。
「1年なの!?」
恐らく、
だから、彼女が言うことはどうしてもある程度考慮せざるを得ない。まあ、
結局、俺が後ろに昨日の
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