2 探偵の仕事

「それでは、名前を聞きましょうか。」

僕は、彼女と向き合ってソファに座った。

「えっと、僕の名前は、幸村玲玖っていいます。」

「そうですか。私の名前は、古都村未知流ことむらみちる。お互い、珍しい名前なので、紙に書いておきましょう。」

彼女・・・未知流さんの提案に僕はうなずき、カバンの中からメモ帳と鉛筆を出し、「幸村玲玖」と書いた。未知流さんも書き終わったみたいだった。それぞれ書き終わった紙を渡

した。「ミチル」とは「未知流」と書くらしい。

「なるほど。『レク』とは『玲玖』と書くんですね。」

未知流さんも、納得したみたいだ。

「それでは、お互いの名前も知ったので、本題に入ります。探偵の仕事を説明しますので、メモの準備はいいですか?」

僕はコクンとうなずいた。

「それでは、いきますよ。探偵の仕事は、いつ来るかわかりません。ですので、祝日以外は毎日きてもらうことになりますが、よろしいですか?」

もうやると言っているのだからいやとは言えない。僕はしぶしぶうなずいた。

「よろしい。では続けます。仕事がいつ来るかわからないので、月謝というのが難しくなってきます。ですから、仕事の出来具合で決めさせていただきます。例えば、ある仕事で30万円くれたとします。玲玖君が何もしなければ1割。活躍すれば5割程度はいきましょう。そういう決め方になりますが、それでもいいですか?」

僕はまた、うなずいた。

「わかりました。あとは・・・あ、そうだ、これから玲玖君のことをレク、と呼び捨てにしますが、よろしいですか?」

僕は、うなずいた。

「さてと、すべての説明が終わりました。来てもらうのは明日からです。今日は帰ってもいいですよ。」

僕は、明日がまちどうしく思いながら、帰った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る