第25話 選択者は全て俺






「お前、首輪付けとかないと他の男のところに行きそうだし」


「…流石に今は行かないよ」




再びセフレ関係に戻った俺ら。

一瞬頭を過ぎったのは、拓夢のことだった。





――「誰にもついて行かねぇ?」――





何故か俺が男とヤるのを嫌がった拓夢。


ごめんね。

俺、無理だったよ。

やっぱりセフレ関係作っちゃった。



邪魔されてムカついたのに。

何で罪悪感があるんだろう。



…無理矢理キスしたのは、自分のくせに。



もう会えないに決まってる。

向こうはもう、俺なんかに構わないだろうな。



…馬鹿みたい。

何でこんなこと気にするんだろう。


何で拓夢のことを、気にしてるんだよ…。




「じゃあ、俺帰るね」


「あ…?帰るのか」


「ゆっくり寝たいし」


「学校は?」


「休むよ。体キツすぎ」


「ヤりすぎで学校サボるなんて、悪い奴だなー」


「あんたのせいだろ…」


「あは、真琴が恋しすぎて!」



ギロリと睨んでも、弘樹には全く効かなくて。

俺は溜息をついた。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る