燃えろ!クイズ大会!
「アレナムにセイネ……?
あ!貴女方、アレナムのラインで転移して来たのですね!?」
「さすがはドライト様、すぐにバレましたね?」
「アレナムからお茶会していたリア様が、いきなり飛び出していったって、連絡があったんですよ?
それでこれは!っと思って来たんですよ?」
アレナムとセイネはそう言うと、嬉しそうに微笑むのだった。
アレナムとセイネの2人はそれぞれの主の元にやって来ると、質問をする。
「それで、今は何をしてたんですか?」
「おお、ガッツリ捕まえてますね!」
「ああ、この世界の奴等が誰を崇めれば良いかって聞いてきたから、誰が良いかきめてたんだよ?」
「……絶対に……離さない!」
ちなみにサジェスはマイアリル達に囲まれて、質問攻めにあっている。
「……そう言えば私で良いんですか?」
「? 何がだよ?」
ドライトがなにかを思い出したように聞くと、カーネリアが代表して何が?っと聞き返してくる。
なのでドライトは―――
「誰が1番かですよ?」
っと言うと、カーネリアはアンジュラやサジェスと顔を見合わせて言う。
「そりゃ、ダーリンが1番(格や力が)なんだから、ダーリンで良いんじゃないの?」
そう答えたカーネリアにドライトはウンウンとうなづきなから言い放つのだった。
「やっぱり知恵も知識も私がこの中で1番でしたか!
……あれ?じゃあ2番は?」
「ハンターチャーンス!あ、これまだでした!
なんにしろ皆さんこんにちは、柳生ドライトひろしです。
それでは本日の挑戦者の皆さんです、まずは赤い席にお座りのカーネリア様!」
「どんな勝負だろうが私が勝つ!」
「気合い十分ですよ!クイズなんで気合いはあんまり関係ありませんが!
次に青い席にお座りのアンジュラ様!」
「……夫は離さない。」
「ドライト様は相変わらず捕まっていますね!
次に緑と黄色の方は居ないので、代理のサジェス様!」
「さすがに知識の神としてクイズには負けられません!」
「おお!こちらも気合い十分です!色が緑と黄色シマシマで面白おかしくなってますが!
ちなみに司会は私、ドライトヒロシ探検隊長件柳生ドライトひろしがお送りします。
はい、拍手~。」
[……パチパチパチ]
柳生ドライトひろしに答えてまばらな拍手をしたのは、バルドニアの面々だった。
マイアリル達、研究員や学生だけでなく、元老院議長のアテクトリスを筆頭にマクライ達議員も全員が観客として呼び出されていた。
「おや?いけませんね?回答者は元気いっぱなのに、観客の皆さんがあまり元気がないですよ?
この強制的に元気にナールを飲んでみますか?」
「「「わぁーーー!」」」
[パチパチパチ!!]
柳生ドライトひろしが得たいの知れない錠剤を取り出すと、バルドニアの面々は慌てて歓声を上げて拍手をする。
何故ならば見るものが見ればその錠剤から瘴気が出ているのが分かるからだった!
要するにここに居る全員に分かるのだが……
「残念ですね、良いモルモットだと思ったのですが……
なんにしろそれでは始めます、問題!この錠剤は何味でしょうか!?」
「「「分かるか!」」」
「おや?いきなり皆さん、棄権ですか?」
「あのな!どうせダーリンが作ったんだろ?バッチリ偽装と隠蔽がかかってるし、食べたこと無いのにどうやって味を分かれってんだよ!?」
カーネリアが怒ってそう言うが、柳生ドライトひろしは涼しい顔をで答える。
「ご安心してください、この問題にはヒントが有ります!
そのヒントとは……マイアリルさんに食べてもらって反応を見る!です~!」
「………………ふへ?」
柳生ドライトひろしに指名されたマイアリルは、何が起こっているのか全くわからないといった風だが、強制転移で柳生ドライトひろしの前に行かされて錠剤を見て慌て始める。
「え……え!?こ、これを飲めって言うんですか!?わ、私が!?」
「そうですよ!さぁ、グィ!っといっちゃってください!」
「ムリムリムリ、無理ですよ!」
「イヤイヤイヤ、大丈夫ですよ!サァサァ、グィっと!」
当たり前だが嫌がって逃げようとするマイアリル、それを錠剤を手に追う柳生ドライトひろし。
そして部屋のすみに追い詰められたマイアリルに、柳生ドライトひろしが耳元でささやく……
「大丈夫ですよ、ここには上位の神と龍が居るんですよ?
ですから何か有っても大丈夫なはずです、たぶん!
……それに、バルドニアで初めて瘴気に汚染されたものを口にする理性的な人になるんですよ?彼が認めてくれるんじゃないですかね?」
「女は度胸ーーー!!」
マイアリルは柳生ドライトひろしから錠剤を引ったくると、一気に飲み込んだ!
「「「マ、マイアリル(君)!?」」」
マイアリルのいきなりの奇行に、驚くバルドニアの面々。
そしてマイアリルの目の前に居た柳生ドライトひろしも、驚き目を見開いて言う。
「1錠で良かったのに、こんなに飲んでくれるとは驚きです!」
「ブ!?い、1錠で良いなら言ってくださいよ!」
怒って柳生ドライトひろし詰め寄るマイアリル、そんなマイアリルを止めたのはサジェスだった。
「マイアリル!いいから味は「さあ!反応は見れましたね!答えをどうぞ!」あああ!?」
味を聞き出そうとしたサジェスだったが、柳生ドライトひろしは答えるようにと邪魔をする。
「ううう……こんなの分かるわけないじゃない!」
「サジェス、感だ感、感で書いちゃえよ!」
「……第6感どころか……第91感まで使う!」
どう書くか悩んでいるサジェスにカーネリアとアンジュラがそう声をかけてくる。
「アンジェ様、そんなに感が有るんですか?」
「……有るわけ無い。」
「だあぁぁぁ!?よ、よしリアの姉御の言う通り感で書いてやれ!」
「そうそう、分からない時は感頼みが1番だ!」
そしてサジェスも書き終わると、柳生ドライトひろしが日本刀を抜きながら答え合わせを始める。
「それでは最初に書き終わったリア様から!ボードオープン!」
[うん]
「ドッセイ!」
カーネリアのボードは完全に開かれる前に柳生ドライトひろしによって切り裂かれた。
「次はアンジェ様!ボードオープン!」
[どどめ色]
「味を答えてください!フン!!」
続けてアンジュラのボードも切り裂かれる。
「ハァハァハァ……次の答えがふざけてたら、私の柳生新陰流が火を吹きますよ!?刀の切っ先からこう、ブオォォォってです!
それではサジェス様!ボードオープン!」
[イワシ納豆ミルク、パクチーをそえて……]
「それはお品書きです!第一そんなの食べたらマイアリルさんは今頃病院行きですよ!?」
[ブオォォォ!!]
「あ、あちぃ!?」
サジェスのボードは焼き払われてしまった!
サジェスも少し焦げたが、柳生ドライトひろしはそれを無視して進める。
「マイアリルさん、なに味でしたか?答えをどうぞ!」
「え、えっと、無味無臭でした……最初は舌にピリッときましたが、味もなにもしませんでした!」
その答えを聞いてカーネリアとアンジュラは、
「クッソー惜しかったぜ、ちょっと違ったか!」
「……残念」
っと言った。
それを聞いた柳生ドライトひろしは怒って言う。
「カーネリア様は私がせっかく誤魔化したのに、禁止用語を言っちゃいましたね!?
と言うか、3人ともカスリもしてませんからね!?」
龍達が騒いでいるなか、驚き目を見開き一言も声を発しないバルドニアの面々にサジェス、そしてマイアリルは自分が見つめられているのに気がつき、一体何事かと後ろに下がり壁に背中が当たると手を背中にまわして震え始める。
「な、なんか……羽があるような気が……いえ、有ります!私の背中に羽が生えてます!」
「マ、マイアリル!羽どころではない、角に尻尾まで!マイアリル~!?」
マイアリルの叫びに最初に反応したのは父親のアテクトリスだった。
震える手でマイアリルを指差し、慌ててマイアリルの元に走る。
そしてマクライも驚き見つめるのだった、悪魔っ娘になってしまったマイアリルを……
「え……や、やだ!マクライ様、見ないで!」
「マ、マイアリル君……」
マクライに見られていることに気がついたマイアリルは逃げようとする、そんなマイアリルをどうすれば良いのか分からずに見るだけしか出来ないマクライ。
悪魔っ娘になってしまったマイアリルは一体どうなってしまうのか……!
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