学園都市編 ドライトさんのブートキャンプ リターンズ
なんでだ!?なんで管理システムをちょっといじる為に行ったのに、3日も帰ってこれなかったんだ!
【不思議ですね?】
どっかの誰かが母様に2日で直るって情報を与えなければ!
【ドライト様を売るなんて、とんでもない奴ですね!】
お前じゃああぁぁぁぁ!
くっそー、自爆装置も撤去させられちゃうし、碌な事がなかったわ!
【なんにしろ、キャロリン様達はシリカ様達が色々教えていたようですよ】
戦闘訓練から勉強まで教えてたらしいけど、リア姉とアンジェ姉さんに勉強教えられたのか?
【カーネリア様は見張り役だったようです、アンジュラ様の】
まーそうなるだろうな……おお、やっと宿に帰ってこれたわ
真理の探究亭に帰って来た俺は正面玄関をくぐり、食堂に入る。
するとアンジュラ姉さんが出迎えてくれた。
「ふぃー、帰りましたよ」
「あなた……お帰りなさい……ご飯にする?ご飯にする?……それとも……ご飯?」
「アンジェ姉さん、昼時だからって……な、なんですかこの量は!?」
食堂のテーブルと言うテーブルに様々な料理が山のように置かれている、すると厨房からシリカとサルファに引きずられてカーネリアがやって来た。
「あ、ドライトお帰り!」
「丁度良かったですわ……リア、ドライトさんに食べてもらいましょう!」
「ダーリン、食え!」
何があったか聞くと、キャロリン達の訓練も兼て色々やっていたのだが料理も勉強しとこうとなり、買出しに市に出かけたと言う事なのだが、そこで珍しい調味料と香辛料を見つけたそうなのだ。
そしてアレクスで新鮮な海産物やそれで作られた美味しい料理で料理熱が再燃しかけてたカーネリアの料理熱が完全に燃え上ってしまったそうなのだ、昨日から宿の厨房を借りて作り続けていて、シリカ達も食べているのだが全然減らずにとうとう食堂のテーブルに山と積まれるまでになってしまったと言う事だった。
「ほらほら、座って」
「愛妻の手料理ですわよ?」
「食べて……?」
「よーし、もっと作るぜ!」
「食べるのは良いんですけど、キャロ達はどうしたのですか?」
「自習中よ、ドライトのあげた7冊の本を見直してるわ」
「バクバク モグモグ ゴックン ゴクゴク ズズズー」
「うん……アンディ王太子とかも一緒に……読み返してる」
「食べながらどうやって意思疎通しているのよ……なんにしろ疲れたでしょ?
今日はゆっくりと……食事に集中してね?」
「シリカ姉達は食べないんですか?」
「もうお腹いっぱいよ……さっき止めてやっと作るの止めたのよ。
今も厨房でなんか作ってるけど、材料がそろそろ終わるはずよ」
シリカ達はドライトの前にドンドン料理を積んでいき、ドライトはそれを全て平らげていく、すると厨房からカーネリアが出て来た、そして
「おお!本当にダーリンが食べてくれてるのか!
じゃあ、材料が切れたから買ってくるな!」
「「止めて!」」
こうして、カーネリアは今日はこれ以上料理を作る事を禁止されて、シリカ達に加わってドライトに料理を食べさせる事になったのだった。
1時間後
「ふぅ、リア姉、美味しかったですよ!」
「いや、勧めたのは私達だけどさ……」
「ドライトさんの何処にあの量が入ったのかしら?」
「うーむ、ある意味凄い物見たわ」
「……イリュージョン!」
厨房や食堂からもあふれかけていた料理の数々は全て、ドライトの腹に収まってしまっていた。
するとそこにキャロリン達がやって来た。
「ふぃー、お茶お茶、一休みしましょう」
「セイネ、勉強は進んでるの?」
「いやーセアース様だけじゃなくティナ様やマンフレッド様に教えてもらってるからね、自分が天才じゃないかと思うほど進んだわ」
「そうですわね?私とキャロちゃんでも見てますが、凄い吸収力ですわ」
「あ!ドライト様!」
「おろ、お帰りだったんですか?」
「あれ?リア様、お料理はどうしたのですか?ご自分の亜空間にしまわれたのですか?」
「凄い量でしてよね……シリカ様ですらもう無理と食べれなかったのですから」
「ああ、あれね……ドライトが全部食べたわ」
「「「えええ!?」」」
山の様にあった料理をドライトが全部食べたと言われて、キャロリン達は驚きドライトを見るがドライトはお茶をすすりながら言ってきた。
「それはどうでも良いんですが、悲しい意見の相違によってキャロ達に勉強をしたり訓練をする時間が減ってしまいました。
今日は1度丘に行って大使館の建設状況を見ますが、明日からは私が教えてあげますよ!」
「意見の相違って自爆装置の事?あんなもんホイホイ設置しちゃダメでしょう」
「ドライトさん、大使館には設置しませんわよね?」
「………」
「ドラ公、返事しろ」
「敷地内だけ……爆発すれべ良い……」
「アンジェ様、良い案です!
それにしても自爆のロマンがなんでセレナ様には理解できないんでしょうね?」
「「「キャロ(さん、ちゃん)!?」」」
同じ意見をキャロリンが言ったのでドライトが喜んでいるが、それ以外の全員がキャロリンが同意してるのに驚いている、するとセイネがポツリと言う。
「祝福した人とされた人って、似るのか元々似てるのか……なんにしろキャロもドライト様に似てる所があったのか……」
その言葉にお互いのパートナー同士で顔を見合わせるのだった。
昼飯も終わり、キャロリン達も一休みすると言うことで、俺達はジェード王国大使館の建設予定地の丘に来ていた。
そこには学園都市の都市長、ケリドアとアレクスの都市長、マクルイエが護衛と居た。
「あれ?なんであの2人が?」
「お父様?何してるのかしら」
「行ってみましょう」
2人に近づくと話し声が聞こえてきた。
「しかし、大したものですな、ケリドア殿」
「ハハハ、気持ちは分かりますが何度目ですかな、マクルイエ殿」
「我がアレクスもこの様な大使館を建てたいものです!」
「アレクスも学園都市内に大使館があるではないですか」
「いやいや、この大使館に比べたら犬小屋の様なものですよ!」
「しかし、ジェード王国は大国だとは思っていましたが、この様に大規模な施設を短期間で建設できるとは、我々が考えているよりも国力があるのでないですかな?」
「そうですな、しかしあのドワーフのトニー……でしたかな?あれだけの大工はそうそう居ませんぞ?」
「ええ、建設等を担当している事務官も興奮して執務室に飛び込んで来ましてな?
休みをくれと言うのですよ」
「ほう?」
「素晴らしい腕前の大工が建物を建築しているので、どうしても見たいと申しましてな。
まぁ、結局は他の者達にもバレて交代で見に来るようになったのですが!」
「ハハハ、いやしかし、気持ちは判りますな!」
「確かに!」
「「ハハハ!」」
どうやら2人して建設を見に来たようで、あれはなんだ?あっちには有るのは大使邸でわ?などとにぎやかに話している。
そんなは2人突然野太い声で怒鳴られた!
「貴様ら!そこで何をしている!
ここは、ジェード王国大使館の建設予定地だぞ!?」
2人は驚き振り返ろうとしたが
「振り返るな!両手を上げろ!武装した者を引き連れて大使館をうかがうとは……逮捕する!」
ケリドアとマクルイエは驚くが背中に何か尖ったものを押し付けられて、黙って手を上げることしか出来なかった。
「よし、次は右足を上げろ!」
「「はぁ?」」
「黙って上げろ!」
「「はい!」」
ケリドアとマクルイエはシブシブ右足を上げる。
「よし!次は左足を上げて根性で浮かびなさい」
そう言われて2人は気がついた、声がドライトの声に変わっていると。
「「ドライト様?」」
「さぁ、浮かぶのですよ?」
「む、無理ですよ……」
「脅かさないでください」
2人が振り向くと、ドライトは小枝を持って2人の背中に押し付けていて、その背後にはキャロリン達とシリカ達が困った顔をして並んで居たのだった。
「軽い冗談ですよ。
それよりお二人は知り合いなのですか?」
「ええ、学園都市は一応はアサセルム同盟に加入しておりますので、同盟の会合などで何度か会ったことがあるんですよ」
「息子達、アレナムの兄達も賢者の学園に通っていたので、入学と卒業式の時にも会いましたな」
「はあ、それで2人揃ってスパイをしてたのですか?
拷問を受けときますか?」
「「スパイなんかしてませんよ!
あと、拷問の準備をしないでください!」」
俺が拷問道具一式を取り出したら、2人揃ってそう叫んで来たのだった。
冗談ばかり言って遊んでもいられないので、ケリドアとマクルイエ都市長を含めた俺達は大使館の建設予定地を視察していた。
そして、王族用の施設のそばまで来るとマクルイエ都市長が言う。
「あそこが王族や高位貴族用の施設ですか、流石にあの中は見れませんでしょうな」
「いや、それ以前に建設が早すぎませんか?」
「ケリドアさん、王族用の施設は運んできたのですよ」
「どう言うことですか?」
「都市の中でも外でも1から建てるのは決まっていたので、組み立てるだけの状態にして魔導飛行船に積んで持ってきたのですよ!」
「なるほど、大使官邸もなのですか?」
「ええ、重要性が高くて、出来る限り早く必要な建物は大体持ってきてますよ!」
「そうなのですか……おや、あれは?」
ケリドアがそう言って指差したのは、50人は住めそうな3階建ての建物だった。
「あれは宿舎ですよ、兵士やメイドに留学生等のための物ですね。
合計で10棟建てる計画です」
「10棟!?お、多すぎませんか?」
「いや、最初の計画だと予備も入れて5棟だったんですよ?
ただ、アンディ王太子様にその弟と妹達が入学すると言うので、ステファンス陛下が来たいとか言い出しまして……」
「はぁ?」
「来るなら一緒に来い!って話なんですか、なんにしろ護衛やお付きの人数分を確保するために急遽増やしたのですよ」
「な、なるほど……」
「ウアスやダラムアデの王家も来るらしいじゃないですか、その事もあって来たいのかもしれませんが、この話は私よりアンディ王太子様に聞いた方が良いですね」
ドライトがそう言いながら指差すと、アンディ王太子が練兵場の視察をしており、練兵場ではティナとセアースがガチ勝負をしていた。
「ふぅ、良い汗かいたわ!」
「ティナ様、次はあの標的人形で遠距離攻撃の訓練しませんか?」
「あら、良いわね!」
そう言いながら、標的人形に向かって行く2人を苦笑しながら見ていたアンディ王太子の元にドライト達がやって来た。
キャロリン達とシリカ達はティナとセアースの訓練が気になるのか、ティナ達の方に行ってしまう。
ドライトもキャロリンについて行きたかったが、アンディ王太子がついて来くれと言うので仕方なくついて行く。
「ドライトすまんな、キャロについて行きたかったろうが見てもらわねばならない物が有るのだ」
そう言いながら、アンディ王太子がケリドアとマクルイエにあれは何だと説明しながら歩いて行き、真っ先にそれに気がついたケリドアは驚愕してしまった。
「な……!」
そこには高さ5mはある城壁の建築が進んでいたのだ。
「実はな、護衛として雇った冒険者達からの情報で、オーガやトロールが出るとの情報があってな……ケリドア殿には事後承諾で申し訳ないのだが、許可願えないだろうか」
そう、城壁を背にしてアンディ王太子が言ってくるがケリドアは呆然としており、マクルイエも顔をしかめている。
2人の反応が悪い事に気がついた、アンディ王太子だがドライトも驚いているの気がつき、先走ってしまったかと思っていると、ケリドアが言ってきた。
「ア、アンディ王太子殿!これはいくら何でも許可できませんぞ!
これでは……これでは要塞ではありませぬか!まさかジェード王国は学園都市を占領なさる気ではないでしょうな!?」
「私も同意見ですな、どこからあんな物を持ち込んだのか知りませんがやり過ぎですぞ!」
「しかし、オーガにトロールまで出るとなるとアレは絶対に必要です。
王族だけではなく留学生も住むのです……子供を預かったいじょうは王国と王家の名にかけて守らねければならない、違いますか!」
「いや、言いたい事は分かるが、アレは絶対に認められん!」
「私にもジェード王国に侵攻の意志ありと見えますぞ!?」
「何を言うか!留学生は子供も多い、それを守るのにアレは絶対に必要だ!」
アンディ王太子とケリドアにマクルイエが口論を始めると、騒ぎを聞きつけてキャロリン達も駆けつける、そしてソレを見て呆然としてしまうのだった。
そこで騒ぎを聞きつけたマンフレッド魔導士長がやって来て止めに入る。
「ま、待ってください!ケリドア様もマクルイエ様も落ち着いてください!
アンディ王太子様は城壁の方を見てください!」
マンフレッド魔導士長に止められてケリドアとマクルイエは忌々しそうに舌打ちをして一歩引く、アンディ王太子も2人を睨みつけながら城壁を見て言った。
「な、なんだあれは!?」
「お互いに別の物に反応していたのですよ……」
そう、アンディ王太子は城壁の事を言い、ケリドアとマクルイエは……魔導砲の事を言っていたのだった。
「ア、アンディ王太子殿、その反応では知らなかったのですか?」
「え、ええ、つい先刻見回った時にはあんな物は設置されてませんでした」
「我々は魔導砲の事を、アンディ王太子殿は城壁の事を言っておられたのですか」
「し、しかしアンディ王太子殿が知らないと言う事は、誰が魔導砲を……」
すると、建設が終っていた城壁塔に新たに魔導砲が設置されて、ワイワイと喋りながら数人の者達が出て来た。
「うむうむ、順調じゃのう!」
「そうですね、ユノガンド様!」
「まったくメルクルナったら、一時的にとは言えユノガンド様の住む場所なんだから、しっかり防衛の事も考えなきゃじゃない」
「ごめんごめん、ワタワタしてて忘れてたわ!」
「メルクルナったら慌て者なんだから……でも、そこも良いわ!」
「なんにしろ、城壁が大分できていたので城壁塔を造って魔導砲を設置するだけですから、楽ですね!」
「そうじゃな!らっきーじゃったのぅ!」
そう、ユノガンド達が何時の間にか大使館建設地に来ていて、魔導砲を設置して回っていたのだ。
「あ、あのアホ共……私が叱ってきます、すいませんでした」
そう言って、ドライトはユノガンド達に近づいて怒鳴りつけた!
「何しているんですか!そんなに低い城壁ではなく倍の高さにしなさい!
ユノガンド様達もそんな豆鉄砲でどうするんですか!もっと強力なのを設置するのですよ!
まったく、呆れて呆然としてしまいましたよ!」
現在ユノガンド達は人の姿で駆けつけたガンジス達に叱られている、ドライトはキャロリンに抱っこされて「少しの間黙っててください」っと言われてしまった。
「で、では魔導砲は撤去すると言う事で」
「ええ、それで……ああ、あれです、あの小型のバリスタを森の方の城壁に幾つか設置します」
「そうですな、それだけあればオーガやトロル相手なら大丈夫でしょう」
アンディ王太子にケリドアとマクルイエにより話し合いが終り、ユノガンドにドライトはブーブー言っていたが突然真面目な顔になると、叫んだ。
「皆の者!わらわの後ろに行くのじゃ!」
「作業員に大工さん達は急いで撤退!近衛兵に冒険者さん達は戦列を作るのです!」
大工達に作業員達は一瞬驚くが、外での作業になれた者達ばかりなので何かあると慌てて逃げてくる、ベテランの冒険者達に精鋭の近衛兵達も素早く反応すると、それぞれの仲間達や分隊でまとまると隊列を組む。
次の瞬間、森から突然オーク達が湧きだしたのだった。
『オークが300程にオーガとトロールが合わせて30程か』
【ドライト様、手頃な相手かも知れませんよ?】
『……そうだな、アンディ王太子さんとティナさんに、セアースさんにも参加してもらうか』
オーク達は奇襲を仕掛けたつもりが、ジェード王国側は防備を固めていたのに驚き戸惑っている。
そして冒険者に近衛兵が戦列を組んだまま前進しようとして、ドライトが止めに入った。
「前進待て!アンディ王太子様、手頃な相手です、キャロ様達の実践相手になってもらいましょう。
アンディ王太子様にディナ様、セアース様も参加しませんか?」
ドライトの発言に、ケリドアは驚きマクルイエは悲鳴を上げた。
「な!あの数に相手にそんな少人数でですと!?自殺行為ですよ!」
「ア、アレナム、ここに居なさい!」
だが、アレナムは素早く鎧や小手とメイスを装備してやる気だ、他の皆も武器や装備のチェックをし始める。
「ティナ様達の訓練に参加する為に装備を整えてて良かったですよ
確かにオーガとトロールの数が少し多いいですね、2、3体いれば倒し方は分かるでしょうし、そっちは私が相手しますか」
ドライトがそう言うと、最前列に出る。
そして―――「突撃!」
アンディ王太子の掛け声に合わせて、キャロリン達にティナ、セアース、そしてシリカ達も突撃する!
美しい女性達が自分から突っ込んで来たのでオーク達は歓声をあげるが、直後に悲鳴に変わる。
リティアとキャロリンが魔法を放ち、あっと言う間に数十体を黒焦げにしたのだ、オーク達が驚きオーガとトロールが猛り狂うがアンディ王太子達の前進は止まらない。
すると、アンディ王太子達の体がわずかに光る、キャロリンにアレナムとセアースが各強化系の魔法をかけた様で速度が一気に上がる、そしてティナとそれに続きレイナにアンディ王太子が切り込んだ。
ティナとアンディ王太子が剣を振るうたびにオークの首が2、3個づつが宙に舞う、そしてレイナも素早く、確実に急所を切り倒していく。
セイネは弓を放ち指揮官らしいオークリーダーやオークナイトを倒していく、そして前衛がオークに囲まれそうになるとナイフに持ち替えて素早くオークの集団の中に入り込み撹乱する。
そして、撹乱されて混乱したオーク達はリティアの魔法により各個撃破されていく。
そこに少し遅れてキャロリンとアレナムとセアースが突っ込んで来た、アレナムとセアースは他の者が動きやすいハーフアーマーやブレストアーマーなのに対して、鎖帷子にプレートアーマーまで着こんでメイスを振るい近距離にまで来たオークを撲殺している……本当に聖職者かこいつら?とドライトが見ながら考えているとオークは既に半数以上が倒されている。
キャロリンは一歩引き、リティアの護衛をしながら自身も魔法を放ち、近づいてきたオークを槍で串刺しにしている。
シリカ達はそれぞれの祝福者達の近くで見守り、近づいてきたオークを魔法で始末しなら声援を送って撮影している。
ちなみに、オーガとトロールだがドライトがにゃんにゃん言いながら爪から放った斬撃で壊滅し、オーガが3体、トロールが2体残すのみで、しかもドライトの威圧で硬直してしまい逃げる事も出来ずに立ちすくんでるいるのだった。
その後100ほど残ったオーク達だが、オークロードがアンディ王太子に真っ二つされて討伐された事でオークの戦意も完全に無くなり逃げ始めたオーク達だが、何時の間にか冒険者と近衛兵に囲まれていて殲滅された。
その後オーガとトロールは、ベテラン冒険者のグループが少人数での効率的な倒し方をキャロリン達に見せて倒し、オーク達の襲撃は終わりを告げたのだった。
ちなみに獲物にありつけなかった冒険者達にも、ドライトが特別褒賞としてかなりの金額を支払ったので冒険者達は皆が喜んでいた。
「終わったのかの?」
ユノガンド達がオークが殲滅された事によりやってくる。
「ブタさん達にはキャロ様達の実践訓練に役立ってもらってありがたかったですよ、それじゃあユノガンド様、宿に帰りますか」
「それなんじゃがの?
キャロ達は普段シリカ達が稽古をつけておるのだろ?」
「はい、そうですよ?最近はアンディ王太子様やティナ様にセアース様、マンフレッド魔導士長さんなんかも参加してやっていますね」
「まぁ、実戦は大切なんじゃろうが……普段それだけの相手に訓練しているキャロ達にオークとの戦いは必要じゃったのかの?」
「……あれ?」
「だったら、ドライトが分身体を使って稽古をつけてやった方が効率的じゃったんじゃなかろうかの」
「そ、そうでしたよ!練兵場も完成したのですから、そこで入試対策と同時に実践訓練した方が良かったですよ!?」
こうしてドライトのブートキャンプ4日目は、収獲が有ったのか無かったのか分からないままで終わったのだった。
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