幼龍編 出会い

こんにちは!ドライトさんだよ!

俺は森を探索して素材を集めてウハウハしてたんだけど、なんか良い感じの広場に出れたんで占領してベースキャンプを構築しているんだ!


なんか良い感じに大きな石が有って巣に向いてるから丁度良いやっと広場に入ったらブレス放つ飛竜が居たんだけど殴って追い払ってやったぜ!

そしたら、もう1頭デカい飛竜が出てきて、なんか契約がどうとか言って中々どかないから正体見せてやったら逃げてった。


何だったんだろうね?


まぁ、とにかく広場の中心を調べたらストーンサークルっぽい配置になってて、結構な力を感じるんで調査中なんだ!




【これレムリア様の結界と加護が施されてますね】


『祖母ちゃんの?』


【はい、そういえば素材集めながら東に移動してましたね?】


『そうだな大分東側に来たと思うよ』


【なら、ここはジェード王国近辺でしょう】


『えーっと昔祖母ちゃんが建国助けたって国だっけ?』


【はい、建国王ジェードが魔素の吸い過ぎで狂ってしまったドラゴンロードを倒して建国したのですが、その時に討伐に来たレムリア様が加護を与えたらしいですね】


『あー、んでレムリア祖母ちゃんがこの世界の最高神と一緒にこの国だと祭られてるって言ってた国か』


【最高神さんレムリア様に土下座したらしいですからね、私なんぞが同じ位置に立つなどとんでもない事だと】


この世界の最高神と言ってもこの星を管理してるだけだからね、原始の神々と宇宙って言うかとんでもない数の世界を創った龍神の祖母ちゃんとだと、力関係だけでも月とスッポンどころかL1551-IRS5とミシシッピニオイガメ以上の差が有るからな。


【L1551-IRS5って何ですか?】


『直径148億キロの原始星だね太陽の1万600倍の大きさ、亀は2センチぐらいの大きさだよ』


【また、スケールが違い過ぎる物で比べましたね、、、】


『それはどうで良いとして、この場所はこの俺、ドライト様の別荘とします』


【良いのですか?どうもここはジェード王国の神聖な土地の様ですが、、、】


『リュージュさんたらバカだなぁ!ここにレムリア祖母ちゃんの結界が有って石には加護がつけられてる、つまり祖母ちゃん土地って事だ、つまり孫の俺の土地でもあるって事だ!』


【なるほど、裁判所もビックリの正論ですね】




「なんにしゅてもここにべーしゅきゃんぷをつゅくりましゅよ!」


「そうだな!ここは日当たりも良いし食料も周りにいっぱい有るからな!」


「そうでしゅ!こんないいば、、、リ、リアねぇ!いちゅのまに!?」


何時の間にか俺の隣に紅龍のリア姉がフワフワ飛んでいた。


「お前平原の途中にちゃんと痕跡残してあっただろ?」


「はい、ちゃんとわかりまちたか、、、みんなはどこでちゅか?」


「ん?居ないぞ?」


「え?」


「他の皆は気づかずにディアン様の方に向かって行ったからな」


「みんなにおしゅえなかったんでしゅか!?」


「ああ、、、お前とは一度2人っきりで話し合いたかったからな、、、お酢の事とかなぁ!」


「はぁ、、、でもリアねぇがたまごをわろうしゅたのがいけないのでしゅよ?」


「そんな事は分かってるんだよ、、、でも一度殴らせろ!」


「りふじんでしゅ!」


「理不尽だろうがなんだろうが私の気がすまねぇ!なんかお前ドンドン強くってきてやがるし、今のうちに一発なぐ「ゴツ!」ギャアアァァァァ!」


「かあちゃま!」


「カーネリアったら良い度胸してますね?」


周りを見ると何時の間にか皆が勢ぞろいしてた。




「痕跡を見つけておきながら私にも知らせずにドライトを理不尽にも殴ろうと言うのですか、、、

なら私にも卵の件で怒る権利がありますね?」


「セ、セレナ様その件はもう、うちの親にも怒られたんだしチャラじゃ!?」


「ですから、私も理不尽に怒るのです」


「へ、、、?」


「さぁ、ここではドライト教育に悪いですから向こうに行きましょう?」


「いやぁぁぁ!ド、ドライト助けて!」


「、、、かあちゃま、がむばってくだちゃい!」


「ちくしょおぉぉぉ、、、」


「まぁ、自業自得ね、、、」


「しょうがありませんわね、、、」


こうしてリア姉は連行されて行ったのだった、、、


「ドライトおぉぉぉ!」


「とうちゃま!?」


「す、すまぬぅぅ、寂しかったろう不安だったろう!わしが来たからには「バコ!」ぐわぁぁ!な、何をするジジイ!?」


「静かにせんか!レムリアの様子がおかしい!」


「むぅ、、、?」




ストーンサークルの中心にたたずみ、中央の石を見つめるレムリア祖母ちゃん、、、

そして何かを思い出す様に何かを祈る様に目をつぶり静かに瞑想を始めたのだった、、、




「懐かしい場所だわ、、、あれから何年経ったのかしら、、、」


「レムリアばあちゃ、ここはとくべつなばしょでしゅか?」


「特別、、、そうね特別な場所だわね、、、ジェードとの出会いの場所だもの、、、」


「ジェード建国王か、、、懐かしい話だなレムリア、、、」


「ええ、そうねあれはまだシリカが産まて間もない頃だったわね、、、」


「え?わ、私ですか!?」


「うむ、、、300年ほど前じゃったのぅ、、、」




祖父ちゃんと祖母ちゃんの話ではシリカ姉が卵として産まれる数年前に、この大陸にドラゴンの王として君臨してたドラゴンロードが居たそうだ。

んで、このドラゴンロードなんだが竜の中級にも届くかと言う程の力が有ったんだけど、更なる力を求め進化するべく魔素溜まりを飲み込んじゃったんだそうだ。

本来は時間をかけて進化するべきところを魔素溜まりを飲み込む事で無理矢理に進化しようとしたので狂っちゃったんだって、最初の数年はどーでも良 かったんだけどここで問題が生じた。


そうシリカ姉が千数百年ぶりに力有る龍の卵として生まれたんだよね、んでアーゲートさんはドラゴンロードを最初は、ほっといたんだけどこれがまた ガァガァ! っと五月蠅い、だけど自分達が討伐に行くには卵が心配だ。

そこで相談を受けたレムリア祖母ちゃんが討伐に乗り出したそうだ、胎教?に悪いからって言う理由で捻り潰そうとしたら、なんか人間が討伐に頑張ってる。


それが建国王ジェードだったわけなんだけど、祖母ちゃんは試しにこの人間にやらせてみようっと思って、加護と自分の鱗や牙で造った装備を与え、ジェードの仲間にはそれぞれ守護とそれなりの武具与えたそうだ。


激戦の末にジェードと仲間達は無事にドラゴンロードを討伐したらしい、レムリア祖母ちゃんも中々やるわね!って事で、ジェードに対してミドルネームにレムリアを使って良いと許可したらしいんだわ。

で、ドラゴンロードを討伐した事と龍神であるレムリア祖母ちゃんの名前をミドルネームとして使って良い功績で皆が英雄として称え、国の無かったこの大陸に初の王国を造ったそうだ。




ちなみに千数百年前に産まれた龍って母様の事だって、父様が言ってたけどその後に歳をバラすな!

って殴られてた、父様に母様は幾つになっても美しいよ!

って機嫌取れってアドバイスして、後で様子を見たら母様はニコニコしてた。


「じゃあ、ここはだいじゅなばしゅなのでしゅね?」


「そうね、、、ええ、、、思い出の場所だし、ジェードと奥さん、その仲間達が寝ている場所だからねぇ、、、」


「え、、、?ここおはかでしゃか!?」


「ええ、そうよ?どうかしたの?」


「べーしゅきゃんふ、つくらなくてよかったでしゅ!

しゃしゅがにしたいのうえでねるしゅみありませんからね!」


っと答えるとレムリア祖母ちゃんは笑っていたが突然に


『この無礼なベビードラゴンめが!』


っと声が響くと共にピリッとした感覚を受ける、鑑定された!?

声の方を見ると薄っすらと透けた銀髪に橙色の眼のイケメンが宙に浮いていた。




「ゆうれいでしゅ!つかまえてじっけんだいにしゅましょう!」


「ふふふ、、、お止めなさいドライト」


『おおお、、、レムリア様お久しぶりでございます!

そしてそこの無礼者さがらぬか!この方は龍神様なるぞ!?』


「ジェード、この子はベビードラゴンではありませんよ?」


『レムリア様?しかし鑑定してもベビードラゴンと出ますし、姿形も、、、』


「亜神のあなたの鑑定も欺きますか、、、まあ、私達も騙された程ですからねぇ、、、」


『偽装ですか?ここの守護任せてた飛竜がとんでもないのが来て追い出された!

と泣きついて来たので様子を見に来たのですが、、、何者ですか?』


「私の孫です」


「、、、はぁ?」


「私とガンジスの孫ですよ?セレナの息子です」


『、、、失礼しましたあぁぁ!』


おお!見事なジャンピング土下座だ!

こいつかなりの使い手だな!?


「しゃざいしゅるなら、じっけんだいになってくれぇれぇばいいでしゅよ?」


『あ、あのそれはどの様な実験なのですか?』


「、、、ちょっと2つにわけたりしゅるだけでしゅよ?」


『レ、レムリア様お助けください!』


あれ?なんか逃げ出してレムリア祖母ちゃんの陰に隠れたぞ?


「ドライト、あまり虐めては可哀想ですよ?」


結局、ベースキャンプ作るならここではなく別の場所でお願いします。

との事でしぶしぶ了承したのであった。




「ところでかあちゃまとリアねぇはどうなったのでしゅかね?」


「、、、忘れてたわ」


「、、、どうしましょう?」


「シリカねぇ、サルファねぇひどいでちゅよ?」


「だって自業自得だし、、、」


「そうなのよねぇ、、、」


なんて、話してたら2人が戻って来た。


「ドライト待たせたわね?ほら挨拶して?」


そう言うと母様は、リア姉を前にうながした。


「ドライト様!カーネリアと申します、これからよろしくお願いします!」


っと死んだ目で俺だけしか見えてない様に語りかけてきた。

シリカ姉とサルファ姉はビックリして。


「リ、リア!貴女どうしたの!?」


「正直気持ち悪いわ!」


「サルファねぇほんとにひどいでちゅよ、、、」


「いや、私もそう思ったわ、、、」


「シ、シリカねぇ、、、しょうがないでしゅね、なおしてみましゅか?」


「「ドライト頼むわ、、、」」




とうとう前世の我が家に長年伝わる電化の宝刀を試す時が!




「オォォ!くらうでしゅ!ちねぇぇぇ!」


「「いや!殺しちゃダメでしょ!?」」


必殺のモンゴリアンチョップがリア姉の頭に炸裂する!


ゴスゥ!


「ギャアァァァァ!」


「やったでしゅか!?」


「「いや、だから!」」


「いでえぇぇぇ!!な、何しやがるドラ公!」


「「治った!?」」


「たたけばなおりゅ!いせかいのじょうしゅきでしゅ!」


「「な、なるほど、、、」」


「あ、あれ?何してたんだっけ、私?」


「ッチ!浅かったか!」


「「セ、セレナ様!?」」


「まぁ、なおらなかったらかんぜんにだめになるんでしゅがね!」


「ドライト成功率はどの位なの?」


「50%いけばきせきでしゅね」


「そ、そうなの、、、」


「そ、そんな危険な技で治されても嬉しくねぇ、、、」




『、、、レムリア様、わし帰っても良いですか?』


「ふふふ、ここの事は任せなさいドライトにはよく言っておくわ」


『ありがとうございます!それでは、またいずれ、、、』




こうしてジェード建国王はストーンサークルの方に逃げて行き消えてしまったのだった。




「あ、あれぇ?レアしょざいがきえましゅよ?」


「ドライト、私の友達でもあるのよ?許してあげてね、、、」


「レムリアばあちゃのともだちならしょうがないでしゅねぇ、、、」


「そうそうドライト、1ヶ月もここに居るのは許しませんよ?」


「かあちゃま、、、」


「なら、転移陣を残すのはどうでしょうか?」


「かあちゃま!おねがいしゅましゅ!」


「しょうがないわね、、、あと、今日は近くにレムリア母様が使ってた巣が有ると言うのでキャンプして帰りましょうね?」


「かあちゃま、うれしゅいでしゅ!シリカねぇありがとでしゅ!」


「ドライト良かったわね!」


「ドライトさん、今日は私達が色々な料理を用意しますわ!」


「ドラ公期待してろよ!」


「、、、添い寝してあげるね?」


「ア、アンジェねえちゃんいちゅのまに!」


「うへ!?、、、び、びっくりさせないでよ!」


「あ、相変わらず神出鬼没だな!」


「ア、アンジェあなた卵の警備はどうしたのよ!?」


「モリオン様とヌーマ様が変わってくれた、、、」


「そ、そうなの、、、」


「ドライト!父が狩って来た獲物でバーベキュー大会するぞ!」


「ディ、ディアン様、料理は私達が、、、」


「むぅ、、、許嫁だし仕方が無いか、、、バーベキューも頼んだぞ?」


「「「「はい、、、!」」」」




とりあえずこうして何時もの面子が集まり、2、3日キャンプして帰る事になったのだが、もう少し素材を集めたかった俺は1人で残り夕方に合流する事を頼み込んで許してもらった。




『結構集まったな』


【そうですね、、、この森で採れる物はほぼ集まりましたね】


『どうしても季節の物がな、、、』


【それはしょうがありませんよ、、、っと言うかほぼ魔獣やら魔物やら殲滅してしまいましたね、、、】


『あいつ等も偽装してるとは言えこっちに来て攻撃してくるんだもん、、、』


【仕方が有りませんよ、ドラゴンを食べればその力を取り込めるなどと信じているのですから】


『はぁ、、、もっと採集を続けたいんだけどなぁ、、、そろそろ夕方に近いしな、、、』


【転移陣は残せるのですからまた来ればよろしいではないですか】


『そうだな、、、転移陣は、!』


リュージュと今後の採集の話をしていると何かの気配を感じる、リュージュも感知したようで、注意を促してくる。


【ドライト様!お気をつけてください!何かの力を感知しました!】


『なんだ?結構な力だけど、、、知っている相手の様な、、、レムリア祖母ちゃん?』




そして森の東の方向から金髪に透ける様な白い肌で綺麗な橙色の眼のとてつもない美幼女が現れたのだった。

そしてこれが俺と長年の友となるキャロリンとの出会いであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る