歩いていると赤外線レーザーが体のいたるところに刺さる。ハッと気づいてもときた道を引き返す。その脇で子供たちが、無邪気な笑顔で学校に向かっている。昨日、福島に泊まって、取引先の会社へ商談に来た。部長との面談はすでに取り付けている。余裕を持って、約束時間の20分前には出た。ホテルは相手の会社から徒歩10分。十分過ぎるはずだった。だが、よりによって会社の近くに学校があった。福島第二十三小学校。とたんに迷いこんだ車だろうか?小学生に被害が及ばない形で片付けられる。中にいた人間はもう生きて社会に戻ってこれないだろう。この道を車で通る意味は、それほど重大だ。親子連れだろうか?特例として、許可されている人かもしれない。だが、すぐに観察官が駆けつけてくる。もちろん背後には無数の軍隊がひかえているのだ。この規模の小学校だとざっと一個部隊。周りの建物はすでに機関によって接収されているだろう。火の手が上がる。小学校の付近だ。だが、子供が被害を受けることは滅多にない。それほど、彼らは徹底している。まさに子供のために活動する軍属。恐ろしい。やっと銃口のレーザーが外された。ようやく、スクールゾーンを抜けたらしい。

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