其の七 【 天孫降臨 】御一行
これは昔々の神話の世界、登場するのは日本の神々です。
そのせいで姉のアマテラスは
怒って岩戸に引き籠ったアマテラスに対して、いかに素晴らしい存在か、どれほど美しいかなど賛辞の言葉を並べて、機嫌を取ったのが
極めつけは何といっても、
その踊りは足でリズムを取りながら乳房を
やっと世界は光を取り戻し、弟のスサノウは高天原から永久に追放されてしまった。
時は流れて、アマテラスは息子の
こうして、天照大御神の孫である
――古事記の【
その時、天と地の境界線辺りに光を発して待っていたのが
ニニギ命は、側にいた超セクシー女神アマノウズメに、何者か訊いてくるように命じた。アマノウズメは自慢の乳房を晒し男に近づいて「アンタだぁれ?」というと、その色香に脳殺されてしまった男は、真っ赤な顔で「お、俺は【 天孫降臨 】御一行さまを道案内するサルタヒコだぁ~」と答えた。
この出会いを切欠にサルタヒコとアマノウズメは後に夫婦となった。
笠沙の岬でニニギ命は美しい娘を見染めた。
さっそく求婚したが父に聞いてくださいとのそっけない返事。父の神にいうと大変喜んで結婚を認めたが、その際に姉の
だが、顔を見た途端「お姉さんはお断りします!」と送り返してきた。岩のようなゴツゴツした醜い娘だった。
「私が娘二人を一緒に差し上げたのは、姉のイシナガを妻にすれば岩のように永遠の命となり、妹のサクヤを妻にすれば木の花が咲くように繁栄します。けれどサクヤとだけ結婚されたので、ニニギ命とその子孫は短命になってしまった」とオオヤマツミ神はおおいに嘆いた。
たった一夜の交わりで身籠ったサクヤに、夫のニニギ命は不信に思い「ホントに俺の子か?」と妻を疑った。
貞操を疑われて激怒したサクヤは「
長男ホデリ命は[海幸彦]と呼ばれて、末っ子の三男のホオリ命は[山幸彦]と呼ばれる。後にこの兄弟は権力争いを起こしたが、兄との争いに勝った弟の[山幸彦]は海神の娘、
こうして、ニニギ命の【 天孫降臨 】から、ホオリ命、ウガヤフキアエズ命へと続く家系を
舞い降りた天津神(あまつかみ)のルーツ、その末裔が天皇家となったのです。
***********************〔 参照 〕*************************
邇邇藝命(ににぎのみこと) ― 天照大御神の孫にあたる神で、天孫と呼ばれている。
天児屋命(あまのこやねのみこと) ― 神と人とをつなぐ言霊を生み出した祝詞の神。
布刀玉命(ふとだまのみこと)― 天児屋命と共に祭祀を司どる神。
天宇受売命(あまのうずめのみこと)― 裸で舞い踊る芸能の女神。
玉祖命(たまのおやのみこと)― 三種の神器の1つ、八尺瓊勾玉[やさかにのまがたま]をつくった神。
伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)― 三種の神器のうちの1つ、八咫鏡[やたのかがみ]をつくった女神。
猿田毘古神(さるたひこのかみ) ― 天孫降臨と聞き道案内のため迎えに来た神。
天照大御神(あまてらすおおみかみ) ― 偉大な太陽神、八百万の頂点に立つ女神。
木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ) ― ニニギ命がひと目惚れする美しい女神。
石長比売(いしながひめ)― サクヤの姉、醜いためにニニギ命に拒絶された哀れな女神。
葦原中国(あしはらのなかつくに)― 日本神話において、高天原と黄泉の国の間にあるとされる世界、すなわち日本の国土のことである。
天津神(あまつかみ)― 日本神話の神々のうち、高天原に住まう神。
国津神(くにつかみ)― 日本神話の神々のうち、古くからの土着の神で、高天原から天津神たちがやってくる以前から日本列島に鎮座していた神々を指す。
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