第10話 10年熟成の甲州白ワイン

 今回ちょっとしたご縁で、ほんの少しですが、甲州白ワインを10年寝かせたものを頂いてきました。その味わいがとても素晴らしかったので、ここに書き留めておこうと思います。





 とても品性のある佇まいの、手入れの行き届いた洋館。手摺りも床も磨かれ、飴色の木目がとても美しい。


 使い込まれたそのテーブルに座っていると、メイドさんがスイーツを出してくれる。熟成してさらにセミドライにしたプラムをふんだんに使った、タルト。ひと口頬張ると、プラムの風味がシッカリ口の中に広がり、飲み込んでから果実の甘さが後を引く。


 のんびりとした午後のひととき。ほんの少しの風が、心を洗う。





 この白ワイン、見た目は白ワインとは思えない琥珀色で、香りはまるでブランデーのよう。ひと口飲むと、本当にブランデーと間違ってしまうくらいの強い風味で、飲み込んだ後から果実の熟した甘さがほんのり感じられる、そんな一品です。





 こちらの白ワインは、山梨・市川三郷町のワイナリー、『楽園葡萄酒醸造所』で販売しているものなのですが、良い条件で保存・熟成したために、このような味・香りになっているとの事。ただ、残っていた酵母が糖分をすべて食べ尽くしてしまっていたそうなので、後から糖分を補う『補糖ほとう』をしているそうです。持ち込んだ方も「補糖しなかったら、どんな味になってただろう。それも飲んでみたい」と。私も同じ思いです。


 一本2380円で販売しているそうですが、数は少ないと思います。購入を検討されている方々は、早めに購入される事をオススメ致します。


 おそらく、二度と味わえないお酒かと。


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