第5話

・・だが、育っているのかこの愛?確かに2人は交際してる。それは間違いはない!間違いはないけど・・部活の時は、ラブラブは禁止!そりゃ当然な話だな、部活ってことはそこは学校内だもんね。

あれから数日が経ち結局今がどうなってるのかと言うと、部長さんが言うこのクラブで遣らなきゃいけない仕事の手伝いと、今は暇そうな加奈ちゃんをトランプを使ってじゃれさせている。 なんでこうなる?なるねーなっちゃうよねー本来このクラブは、可愛いを探すが目的のところじゃないからな。

そこはクラブの名前の通りな訳で、課学外クラブ・・学内で遣れない事を遣っている。学外の生徒会ばりだな・・ それがたまたま加奈ちゃんを気に入った部長が、学外仕事の途中に適当なことを言って、引っ張って来ちゃっただけだから・・部長って最低!オレってば坊主丸儲けだけど。

そんな訳で、この次に他校に出向く準備中だったりしてます・・でも大丈夫か?はい!歌いま〜す。♪この〜手なんの手?気になる気になるみんなの知らない手で・・知ってるよ! 知り過ぎてるよ。

これはオレの手だと・・それは言い過ぎ、彼女になってまだ数日なのに自分のモノにすんな! 現在はどこもかしこも崩壊中なオレが、何をしでかしちゃっているのかと言うと、加奈ちゃんがテーブルの上にあったトランプを取る体制のとこに、オレの右手がコンチハ!と、お邪魔しちゃってます。まさにしでかしてる!しでかし過ぎちゃってて、感触?感覚?どっちもお休みです・・残念! 

まだまだターンは続いてます!オレの・・オレか?この絶対絶命ってほんとにあるんだね?ピー ンチって叫んでる人って、あれは誤魔化してるんだなこの気持ちを。

キャ〜とかイヤ〜とか何から?どこから来るんだ?嬉しいウフは絶対にまだ無いよ!そんな妄想で固まってるオレ、ここでやっと加奈ちゃんターンが来た。

それはオレにしか聞えていないのではと言う声音で加奈は、このまま・・とえっ?何だろうかこの続き?このままの体制でずっととか言う人は、おかしい人だよね?言い方ならそのままで居て!とか、あのままとかはねぇか。その貧弱な妄想にびっくりだ。


加奈「このままでいいの・・かな?」 


はい!可愛い。グツジョブ!目線を下から上に、言い回しも最高!やってて良かった、嬉しいぞ父さんは。

ん?あーそう。そーね、そーね、ソースだね。今じゃなくちょっと前までの話しね。


祐介「良くはないな。だ・か・ら、今があるんじゃないの?そこんとこも含んでいて、オレ達は付き合い始めたって感じはおおいにしてるよ。オレは得にね」


ちょっと驚いてるっぽいぞ加奈ちゃん?ここはちょっと丁寧にお助けしないとな彼氏として。


祐介「オレ達が初対面のその日に、いきなり彼氏彼女になるってのは・・彼氏彼女の事情が優先しててもおかしくはないでしょ?ぶっちゃけ、後ろを見ずに前だけ見ていこうなんてのは綺麗事だからさ。それを無視しないのだったら、受け入れられるとこは受け入れて、組ず解れずに奮闘しましょうよって、そんな何かを2人で掴んだ訳だ。理解に辿れるかは解んないけど今のとこいい話だからね!アンダーラインも赤だよ。オレも、まっ白とは言えないけどさ、それでも加奈ちゃんを見るジャッジは誰よりも公平だと思うよ。でもね、限界が低いからすぐにベタ惚れしちゃって、恋は盲目になっても捨てないでね。約束・・」


そこで突然に加奈ちゃんの手が離れる。アチャーなんかまずい事を?何かの地雷踏んじゃったか ?あわてて加奈ちゃんの顔・・ん?彼女の目線は、オレの後ろでちゃんと部活の仕事をしている部長へ・・ あー居た居たそんな人、もう完全に2人の世界だったよ。住み込み就職しちゃっててすっかり忘れちゃってたテヘ!

それでもさすがの部長さんだね、本来の仕事をしっかりと遣ってますよ。偉い!だから1人で十分だとも言えるよねここの部活。

それに何を遣っているのかよく解んねぇし・・そうそう、このクラブは本来は先生の補助みたいな事をやっていて、それで他校とか外に出て行って先生が講習?講義? その手のモノを事前に準備しといて、より明瞭に無駄なく出来るようにだと。

以前は適当に遣っていたら延々と長引いちゃって・・こんなの嫌って言う先生の為に出来た(ちゃんと働け先生! )別に無くても大丈夫な部活らしい。

そこは何て可哀そうな人だって目で部長の方を見ていると、おぉっと!突然なにかが来たよ。 押さえていたモノが無くなったままに放置されていたオレの手・・指?とても、とても危険な小動物か愛の化身か?おもむろに掴んで遊び始めたぞ。


加奈「祐君に見て貰う・・祐君となら見つけられそう・・決めた、そう決めたから。」 


だ、だめだーそんな可愛い事を言っちゃ!毎日が満点過ぎるぜオレの彼女。この人天上知らず過ぎて、そこでのオレってば可愛い度合の審査員失格じゃね?


祐介「ああ・・そー言えば、加奈ちゃんの学校!相変わらず何も起こらずってとこ?」


本当はこの事より、部長からのご意見があった話を加奈ちゃんとしたい所だが、当の部長がオレの後ろに居るってのは、とっても話にくいわけで・・もう一つの気になっていた事を、加奈ちゃんに聞いてみた。そこで少し身を引き締める様子で、彼女は口を開くのだった。


加奈「祐君と出会った次の日に、少し・・あったかな。でもあまり思い出せないの!いつも嫌な事は、なるべく直ぐに忘れるようにしているから」 


あれーもうしっかりきっかりあったのね。うんうんそこは順調だな。しかし、すぐ忘れたいなんて完全にトラウマの上塗り状態だよ。うるさ男子は最悪だな。


加奈「う〜ん、そうそうあれだ。」


・・ほんとに完璧に忘れているのかな?


加奈「私達が移動教室に行って班別になっての実習だったかな?わたしはいつも、最後のほうで残り組になるんだけど、うるさいあいつがそこのドン臭いの!って私に言いながら自分の班に呼んだの。」


おっ!やるな、うるさいあいつめ。中々行動力だけはあるんじゃないの?ちょー危ないじゃん。


加奈「それで、ドン臭いやらなんやら又連呼してきて、それにわたしもカチンと来て言い返したんだけど、祐君に言われていた事を思い出して言われた通りにちゃんと謝ったわ」


おーはいはい!さすが可奈ちゃん遣るときゃやるね。ちゃんと言えた?どんな感じで?言いましたかね。


加奈「えーと・・すぐにごめんなさい!って謝って、加奈は勝気なとこがあって顔にもすぐに出るから、そうゆうとこは直そうねって彼に言われたのね。ほんとにごめんなさい!と」 


おー言えてる言えてるよこの子。その後は何かなかったの?それとうるさ男子も?


加奈「その時に回りに居た何人かの女子がそれを聞いて居て、えー彼氏とかいたっけ?誰?どこのドイツ人!裕君すっごいよ、その命名うるさ男子!が」


あったりマエダのチーズクラッカー、オレを命名名人と呼ぶが良い。それに回りはいい反応じゃな〜い!もうほとんど予想の範囲だな。


加奈「これは言っていいのか聞いていなかったけど、つい言っちゃった!この学校で一緒に部活をしていて、昨日からお付き合いをしているって。」


言っちゃって!言っちゃって!いっくらでも、世の中のすべての人に告知しちゃいましょうぜ。


加奈「その人はそれナンパよナンパ!私が完全に騙されてるって言うから、私が見つけてきて、私が交際を申し込んだのって言ったの。あ〜今気づいたよ!ナンパしてるの私だ。しちゃったよ 、見つけて・・連れてきて・・告ってる!どっひゃ〜」



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