第3話
その制服が、自分の物じゃないのなら今直ぐ脱いでよ!持ち主が帰って来たら殺されるよ。間違いなくオレがな・・一方的にオレだけだがそこは間違えない。こんなの超必死だろオレが!頼みますから・・。
そんな彼女は何かを言いたげだが、そして何かを思っていそうな目なのでだからとっても気まずい雰囲気も・・すべてスルーが得意なオレは、そこで彼女を完全に無視する。
すぐにでも彼女を脱がそうとするオレの手が(すぐ脱げ)最初の雰囲気より引きギミの彼女の前で、とっても変な動きになっていた。あははは・・ あ〜はいはいあったね、あったよあの時か?こいつと初めて会った日だったな。オレは今、目の前のイスに座って何やら難しそうな本を読んでいる〇〇子を・・って何なの?何をどうすれば名前も知らない彼女を使って、使い回しの回想が出来ちゃうと・・出来るか!そんな事。
今のオレに出来る事は?後ろを向かずに教室前側のドアを押さえながら、彼女の着替えが終わるのを待つことだ。だがなんとか(セーフ)誰かが、後ろ側のドアからガラっ!と入ってこなかったので、教室で他校の女子が着替えている所に、一緒に居る変態なオレという汚名が付かなかったのは幸いだ。
そんな今の状況といえばすごく滞っているのだが、さっきまで雑に脱ぎ捨てられていた制服を彼女が綺麗にたたんで居る姿を見て、戻って来た持ち主が絶対に不信に思うのは必死だよ! まず早急に迅速にこの場から逃げる為には、彼女が何故このクラスに来たのか?この後はどうするのか?最少な質問で隠密な行動にオレは出る事にした。 そこを聞けば聞く程オレってほんとバカ!彼女が綿橋君と言おうとしたところを、わたしと聞き間違えて制服プレイになっちゃた!テヘ。
その綿君は2日ほど学校を病欠で、今日もクラスへ不在確認しに来たと言うのだ。うちの学校での部員が綿君の部長1人、なので休みならそのまま帰るところだったらしい。
それと彼女がうちの学校に来ている理由が、姉妹校の交流でたまたま知ったクラブ? 自分が可愛くなる目的が果たせると聞かされ、色んな理由と嘘で固めながら構内への出入りの許可を取得していた訳さ。 それってすっごい根性だな、理由はどうあれここはこのクラスの誰かが戻って来る前に逃げないと、色々とってもまずい(今、脳内サイレン鳴ってます)そんなこんなで彼女が所属の部室とやらの前に来ています。
ここにオレが何故一緒に来ているのかと言えば、好意的に自分から進んで捕まっているって感じ ?彼女の部活動は綿君が休みだと部活が出来ない!可愛くなれない ! そんなオレはというと基本帰宅部、それは面白い部活がないのが理由だけどな。
でも、今日みたいに適当にクラスの仲間や他のクラスで、ゲームとかしてる色々とダメ人間なのですぐに帰宅するのも少ないのさ。 ちょっとしたお節介でもあったけど、彼女が言う可愛くなる活動ってのも見てみたいのも本心の 一部だった。
ただ、この可愛くなる活動が今までの話を聞く限りでは、な〜んにも遣ってないって感じ?部長と適当に喋って時間だけの浪費・・みたいな。
祐介「身体からほとばしると言うか、オーラのように湧き出るのは見た目とかの問題じゃあないので、常日頃の雰囲気や仕草?日々の積み重ねでしょそれ?返事とかだって、はい!っていい返事はそっけないから、うん!ってちょっと下向きでうなずくとかしたら、ぐぐっと可愛いに近づくかも・・ね?」
なんちって、こんな無知なオレが知ったかしちゃったら、すっごく彼女が食いついちゃった。先ほどの暇な理由のオレちゃんは、部長が休むとクラブも休みになるのを防ぐ為に、この怪しいクラブに入会する事になったのだよ(ナイス!)
うちの学校のクラブの部活動が無い時は、その部屋に鍵をかける事になっているので、鍵が開いていたからかなりの確立で綿君は中にいる・・はずだ。だからちわ〜!て感じで入ると、なんか変なのが付いてるみたいな視線を浴びてるところで・・ 。
加奈「やりましたよ!新入部員をゲットしました。坂上祐介君B組の2年生です。」
ところが・・この部長、ちっとも嬉しそうじゃねぇ。オレって綿君にはほとんど興味がないから別にいいや。
そうそう、彼女の名前はナンシー・・ふざけんじゃねぇ!なんで黒髪ばっちり日本顔の凛とした奴が外人なわけ?オレの突っ込みゲージが壊れたぜ。
名前はまぁそんなところ・・じゃなくて、他校から部活に遠征して来ているけど、目的の(可 愛い)を習得したらこちらに来る事が無くなるので、そんな深いお付き合いも不要でしょ?そんな理由からのかなり適当なニックネームらしい。
あ〜そうなんだ・・ふ、ふざけんな!いい?今ので2回言ったからね2回!ここ試験に出るから 。そんなのおかしいだろ!お前ら今すぐ説教だ。はい!そこ座ってほんとどこからぐいぐい、ブイブイと説教をしたろか・・。
祐介「ニックネームと言うのは本人在り気なの。まして高校生という存在でここは学校内だ。他校でも自校でもトラブル・・特に怪我とかした時に、何処の誰だか解らなかったら家族にも連絡の取りようが無いでしょ?言ってる事解る?」
それを言われた加奈は、そこでうんと小さくうなずいた。やっぱいいよこのうなずき、超可愛い!あれ?まあいいや。
祐介「ましてや学生でしょ?大人みたいにかなり大きな範囲で、責任とか取れるならまだしもおんぶに抱っこのオレ達はすべてさらけ出して、簡単に助けてもらえる準備で待ってるくらいじゃなきゃダメな訳」
そっかとうんうん言ってるのもいい。この子の将来が見えるよ!オレのAD魂がうずくよ。
祐介「大切で!大事な!大好きな人がだよ、どうにもならない状態になっちゃったら嫌でしょ? 困るよオレ」
彼女「う〜ん・・ん?えっ?」
祐介「おおっとごめん、つい興奮して告白しちゃったよ。そこは優しさオブラードに包んで飲み込んどいてね。とにかくニック普段使いは構わないけど、しっかりと正体は把握させてくれる」
まず名前とかサイズとかむしろサイズはしっかりと、とは・・言えないけど知りたい。そんなこんなで彼女の連絡先と名前は・・南城加奈ちゃんだって、ゲット出来たオレです。
実際はナンシーもまったくなくは無いってとこだけど、加奈ちゃんと呼んでもいいって事なら、ここはやっぱり加奈ちゃんだよね?脳に刷り込め・・カナカナカナ!やばい、呼び捨て・・(セ ミか?) そして次のステップとなれば、この部活のメインとなる問題(可愛い)これにはかなりの拘りのルーツから入らないと、解決の糸口が見えて来ないのではないかと・・ その理由聞かせてと言いながら、オレってこの時間中に何度もめっちゃ可愛いって脳内連呼してたんだけど・・それはいいの?ほっといていいのかな?
これって最初から問題なんて無いんじゃないの・・なんてな。聞いた話ではよくある事で小中高学年から今に至るまで、同じクラスになってる男子が何かにつけて可愛くない!を連呼してたらしい。
なんだそれ!そいつはおまえの事が好きなだけじゃん!まさにそれはうへーって話だ。それでも彼女がまったく気ずかない数年で、そいつが強烈なトラウマになっていたって事なのか? イタイ・・痛過ぎるよその男子!そこから逆転サヨナラホーマーを打てるのか?おまえはいつギブスを脱ぐんだ?
祐介「その・・過去話を聞いてもどんな男子か想像が付きにくいんだけど、加奈ちゃんはその男子の事をどんな感じに思っているのでしょうかね?」
段々敬語になってる・・聞きたくねー、ラブがいっぱいだったらこの部活辞めるよ。もうほとんど決心しているけど、一応は・・聞くしかないか。
加奈「う〜ん、えっ?どう思ってるって何処かに思う場面とかありました?何時でも何処でも可愛くない!って、完全に完璧に嫌われてるんですよ?ちゃんとわたしの話が伝わらなかったのかな?あんな奴、存在してほしくないのに決まっているじゃないですか。」
アウト!この男子が最悪だ。加奈ちゃん本人はというと濃厚な存在感で、綺麗と抜群ボディに笑うとめっちゃ可愛いのにだ。
そんな可愛い子をいじめてしまう、男の子特有の攻撃は間違いなく発動されている。 そして彼女が投げ返すボールを逆転サヨナラホーマーしたいのだが、当の本人はそのボールを投げる気がまったくない。
これって場内乱闘で退場までありそうな勢いだ、ここまで痛いほどにやっちゃってる奴って世の中には居るんだね。この男子はもうただのイジメっ子その者でしかない・・そうね、そうなんだ・・ここで一応この男子の話は置いといて、他の人達とかはどんな感じ?他の男子生徒とか女友達とか?・・あれ? あんまりいい表情とかしてませんよこの子。
加奈「あのうっさいのがギャアギャア騒いでいるから、他の男子達とも接点が出来ないのと一緒に居てくれる女友達もいません。ちょっとしたタイミングで遊んだりの・・それなりかな」
あー思わずなんかピンと来ちゃった。そんな回りの男子はそれなりに、気ずいていたり知らされたりはありそうで、他の女子達は彼女と比べられるのが嫌なんだろうね。 この加奈ちゃん自身は本人が思っている程の欠点とかは無さそうだし、女子がアリきな一緒に居づらいオーラ全開かも知れない。
さらに、放課後はこっちの学校で部活に来ているから、そりゃお付き合いしにくいのがよく解るよ。 ちょっちょっと、部長ー!なんで知らん顔決め込んでんの?まったく話しに参加してないじゃん 。もう完全に2人のラブトークっぽくなってるよ、このままエンディングか?
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