第74話 困惑 パニック障害!

 体育館は、満員であった。

以前の審査の時と同じムードであった。


 小さな子供を連れたお母さん達

小学生の面々、

地域の偉い手さん達が、来賓席に並んでいる。

 ワイワイ、ガヤガヤ・・・。

耳に届く音声まで、あの時と同じである・・・。


 何もかもが、あの時と同じ感じがして

広志は・・・・萎縮した・・・。


 身体が、固くなるのが自分でもよくわかった。


心臓が、バクバクして来た。


なにやら、眩暈までしてきたような感じがする・・・。


 最初の講演者の話は、うわの空であった。


これは、拷問じゃと広志は、思った。


なにやら目の前に蚊のようなものまで見えて来た。


 1番心配していたのは、ギラギラ!

1年に1度か2度、虹のようなギラギラが

ギザギザの映像になって、急に出てくる時があるのだが

それが、今まさに出現しようとしている。


 その時には、滅多に起きない頭痛が起きるので

自分で予想出来るのである。


 困った・・・。

こんな大事な時に・・・。


 もう広志には、先生方が何処にいるかも見えないし

剣道の生徒達の声も聞こえなくなった・・・。






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