第42話 迷い・・・まずい。

  高橋先生が、帰りの着替えをしている広志に

「益田さん、原さんの稽古相手しちゃってよう。

  あんたの、妹弟子じゃからなあ。ワッハッハ」

・・あのう・・・原氏は、下司君が特訓されてるそうで

自分の出る幕は、ありません・・・。

・・とも言えんしなあ・・・・。

「はあーーっ」

それしか、返事が出来ない・・・。

だいたい、妹弟子という年齢差ではないのである。

自分の娘の年頃なのである。


 仕事の合間に、木刀形9本をやってみる。

これ又、2人の役割があり

覚えるには、双方分18本必要である・・・。

どちらも出来るようにしておかないと

合格できないそうだ・・・。


 昔は、1級試験には、木刀形はなかったらしく

先輩との雑談で受験の話題が出ると

「へえーっ、今は、そんなんも、せんといかんのか」

と、返事が返るばかりであった・・。


 7本の剣道形と9本の木刀形

合わせて32本が、スムースに

出来ないと1級合格に至らない。

受験申請は、間違いであったなあ・・・・。

別に急いで受けずとも・・・・。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る