第3話

「次の体育、外だってさ~」

キャピキャピとした耳障りな声で七海と私の間にわって入ってくる。

友達(仮)は、明らかにKYだ。

空気読めない奴はどこの時代に行っても嫌われるっていうのは本当なんだと痛感する。

「え…そ、そっか。外…行かなきゃ、ね?」

七海がこんなに噛むとは。

相当だぞ、こいつ。

苦笑いのままぎこちなく動くロボットみたいな友達に頑張ろうぜとよくわからない言葉をかけると同時に休み時間開始のチャイムが鳴り響く。

私は、教室を誰よりも早く出た。

もちろん、廊下は走る。

階段はジャンプしまくって三回くらいずるっと滑る。

だがしかし、友達(仮)と一緒に行くよりはこっちの方が断然良いのでとりあえず、いいんだと思う。

七海は私の後ろを猛ダッシュでついてきていた。

さすが運動神経抜群で胸が大きい七海ちゃん。

なんて、本人には絶対言えないがな。

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