第2話

日常の中で一番過ごすことが多い場所はやっぱり、学校だと思う。

前から2番目右から2番目の中途半端な私の席もやっぱり、1日の中で1番座ってる。

だからかな。

席が少し違うと、新鮮でなんだか戸惑ってしまう。

「あれ?鈴、席変わってる。」

不思議そうに首をかしげる友達の七海(ナツミ)。

そりゃあびっくりするよね。

なんたって本当のここの席の子は、元気いっぱいでムードメーカーの男子なんだもん。

「うん、変わってた。」

私は困った顔をして自分の机を叩く。

七海は、目の前にある席に座ってこちらを振り返った。

「もしかしたらそれ、吹部の1年かも。ごめんね。」

パチンと手を合わせると、眼鏡の前に持っていって、ごめんのポーズをしてきた。

別にいいのに。

本当に七海は律儀だなぁ。

「あっ!七海~!鈴~!」

また来たか。友達(仮)。

嫌そうに顔を歪めて声のした方を見る。

七海は苦笑いで同じ方向を見ている。

すごいしつこい。

鈴と友達(仮)仲良しメーター

40%~30%

かくかくと、下がっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る