めんどくさい日常。

きのこ太郎

第1話

「あ、蜘蛛だ。」

青い空の下に白く細い糸を紡いで網みたいに張り巡らしてる昆虫を指差しポツリと言葉をこぼす。

「いやあぁっ!なんでそんなもん平気なわけ!?」

隣を歩く友達(仮)が取り乱して後ずさった。

「えっと…?」

なんで平気なのかを聞かれても、答えるすべはないので首をかしげてみる。

「だ、か、らー、なんで平気なの!?って聞いてんの!!」

なぜだか怒られてしまった。

そう言われても私に答えるすべはないのに。

怒って先を行く友達(仮)を追いかけて走る。

「ほんと鈴って意味わかんないよね。」

意味わかんないのはそっちの方だ。

心の中で毒を吐く。

私ってほんと性格悪いな。

思ってから後悔する。

友達(仮)といると、これの繰り返しだ。

一緒にいない方がいいのかな。

曖昧な笑顔を返し、友達(仮)の少し後ろを歩いて学校へと向かった。

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