第2話 状況確認。持ち物確認。

…落ち着け。いまの状況をひとまず確認しよう。

19時バイトを上がる

スタッフルームで着替える

スタッフルームから出る

唐突なお告げ&草原←イマココ


…我ながら何を言っているのか本当にわからない…

とりあえず落ち着こう。

さっきのお告げを信じるならここは異世界…らしい。少なくとも地元ではないのは確かだ。地元に見渡す限り何もない草原なんてところはない。バッグに入れていたスマホを取り出し地図アプリを確認しようとする。が、無情なる『圏外』の二文字。当然といえば当然かな…

…バッグの中身を確認してみる。

財布、スマホ、携帯充電器、イヤホン、バイトの着替え、マフラー、手袋、お茶にお菓子が数種類…あれ?メモ帳がない…なんでだ?バイトで使うこともたまにあるけど今日は使う予定もなかったのでバッグにいれっぱなしにしていたはずなんだけど…


財布の中身を確認してみる。…お札。元々ない。小銭。合わせて1223円。カード、近所のパン屋とスーパーのポイントカードのみ。免許書なし。


…免許書なし!?ちょっと待ってくれ嘘だろ!?

慌ててバッグを隅から隅まで探すも免許証は見つからない。というか、探している途中大変なことに気付いてしまった。


「…名前が思い出せない」


僕は、僕が誰だったか思い出せなくなっていた。

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