第322話民部大夫頼清の家の女子の話(2)今昔物語
そのうえ、いろいろともてなしをしてくれて、食事まで出してくれるのです。
そして御許が見る限り、衣を染めたり洗い張りをしたりして、他の女たちも本当に忙しそうです。
結局、御許も一緒に手伝うことになり、四、五日ほど経ったころ、
頼清様の妻が
「以前、住んでいた木幡の屋敷には、留守番として雑色を一人置いてあるのです」
「少しだけあそこにも用事があるので、お願いができないでしょうか」
と言ってくるので、
御許は
「わかりました」と、答えて自分の子供は同僚の女にあずけて木幡の屋敷に出向いたのです。
さて、木幡に到着して、家の中に入ったのですが、どうにも様子がおかしいのです。
「留守番として雑色一人」という話だったので、おそらくひっそりとしていると表板のですが、家の中に入ると、本当に賑やかです。
それどころか、山城の家でさっきあったばかりの女房たちも全員揃っているのです。
御許は、本当に震えるほど、驚いてしまいました。
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