第298話美幸の恋(4)
悠は顔を下に向け
「ちょっと田舎で不幸があって、来られませんでした」
少し涙ぐんでいる。
美幸は
「そうなんだ・・・心配したよ」
悠は
「あの、のり弁ください」
その声も小さい。
美幸は、また心配になった。
悠に「のり弁」を渡しながら、
「ねえ、悠君、いろいろ辛いかもしれないけれど、元気だしてね」
「悠君の笑顔が大好きなの」
少し間をおいた。
「これ、本音なの」
美幸は、悠の目をしっかりと見る。
悠は
「はい、ありがとうございます」
丁寧に頭を下げる。
美幸は一歩踏み出してみようと思った。
というよりは、このまま帰すのが不安だった。
「悠君、いつかゆっくり話をしたいなあと思ってるけど、どうかな」
少しドキドキした。
悠は、少し目を丸くして美幸を見つめている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます