第33話ピンクのマスク

年末恒例の風邪を引いた。

顔が小さめなので、普通のマスクだと、顔は半分に隠れる。


「ぷっ!」

「子供顔!」

美佳は腹を抱えて大笑い


大きなお世話だ

顔が小さいのも子供顔なのも

すぐに風邪引くのも

昔からだ

治らないものは治らない

その意味で首尾一貫、意思が固い

美佳の「風一つ引かないガンコな身体」とは違うんだって

マスクの中で、ブツクサ言ってやった。

あーーースッキリした。


と思ったら、「大くしゃみ」

マスクもグチャグチャ、替えもない。



「常日頃、私の指示を聞かない罰でございます」

「それでも、日ごろのお供の努力に免じて・・・」

美佳は、自分の鞄をガサガサしている。


・・・やな予感


「はーい、マスクつけてあげる!」

「これしか持ってないから、ゼイタクいうんじゃないよ!」


美佳にケラケラ笑われながら、つけられた「ピンクのマスク」

どうして、こんなレアマスク?

こんなのつけて歩けないって!


やっぱり小悪魔

ますます成長している。


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