第21話もう一度

「何年ぶり?」


なじみの喫茶店で読書にふけっていた。


声の主を見て 驚いた。


「何年ぶりって・・」

とても、指を折って数えることなどできない。


「偶然ね・・・」


彼女は当然のように前の席に座る。


「うん・・・」

少しドキドキする。


「コロンビア?少し飲んじゃう」

本当に少し飲まれてしまった。


「お変わりなく・・・」


「ふん!顔にウソって書いてあるし・・・」


彼女の前に アッサムが置かれた。

一口飲むと差し出してきた。


「ねえ・・・」


「え?」


「・・・ちょっとだけ 飲んでも良いわよ」


「うん・・・」

一口 すする程度


「クスッ・・・」

とてもうれしそうな顔をする。


「復活しようか?」

ニコニコと笑っている。

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