第26話




     17



 やってしまった。

 やらかしてしまった。それも、盛大に。

 なんという大失態だろうか。


 ウィスキーボンボンを食べてからの一連の事は、鮮明に覚えている。

 記憶が飛んでいてくれた方が、ずっとマシだった。

 急に気持ちがふわふわして、大きくなって。

 どこか夢見心地だった。


 滅茶苦茶をしてしまった。

 自らの所業を思い返すだけで、生瀬さんは顔から火が出ているのではと心配になって、バケツに水をためて頭を突っ込みたいと思った。

 二月のこの時期なのに、身体が熱くて仕方ない。

 欲望のおもむくまま、暴れ回ってしまった。


 椅子の人にも酷い事を言ってしまったし、如奧先輩にも失礼な口をきいた。

 それになにより――


(も、もももっ、森田君に、なんてことを……!)


 森田君の困惑していた顔を思い出し、生瀬さんは頭を抱えた。

 身悶えするとは、この事なのか。

 謝って済む問題では無い。


 部屋に引っ張り込むわ、拗ねるわ、ふにゃふにゃの声を出すわ、抱き付くわ、押し付けるわ、手の平をなめるわ、ごねるわ、意味不明なお願いをするわ。

 あげく、森田君の目の前で服まで脱ごうとするわ。

 誰がどう見たって頭のおかしな子だった。


 一歩ずつ上っていく予定だった階段を、何段すっとばしたのかも分からない。せっかく協力してもらい、立てていた計画もすべて狂ってしまった。


 訳が分からない。

 どうしてこうなった。

 森田君の胸に雪崩れ込んで、スリスリして、森田君の匂いはとっても良い匂いで、思いのほか森田君の身体は逞しくて、やっぱり男の子なんだなぁっとしみじみして、でもせっかくあそこまでグイグイ行ってしまったのだから、どうせなら、ぎゅっとしてくれても良かったのになぁと、それは大変に心残りで――


(って、違う違う!)


 頭を千切れんばかりに振り、ずれ始めた思考を生瀬さんは追い払った。

 すると、羞恥心に再び押しつぶされそうになる。


「あうあういうひうぅぅ~~……」


 なんとか女王様研究部までたどり着くも、生瀬さんは部屋の前でうずくまった。部室から三名の男女がわらわらと出て来て、生瀬さんの様子に顔を見合わせる。


「生瀬様……その……なんと声をかければ良いのか……」


 髭の椅子の人は困惑していた。


「森田君に酒乱だと思われた……絶対、はしたない女の子だと思われた……抱き付いたり、すりすりしたり、ふ、服まで脱ごうとして……ひゃうぅ……」


 両手で顔を覆い、生瀬さんはその場にへたり込んだ。


「エリちゃん、女王と痴女は紙一重なのよ」

「そうですっ! 女王様の言う通りっ」


 眼鏡の椅子の人が、力強く断言して続けた。


「あの時お見せになった生瀬様の片鱗は、超新星の如き輝きでありました!! 椅子は口答えしない、だなんてっ……あんな事を言われたらゾッコンになります!」


 慰めになっていない慰めが、生瀬さんをより追い込んだ。


「わたし、わたし、なんであんな事……」

「けれど、ものすごく踏み込んだのよね、エリちゃんの口振りからすると」

「え?」

「彼にたくさん、エリちゃんの恥ずかしい所をみせてしまったのだから。五歩踏み込んでしまえば、一歩踏み込む事に迷いは無くなるわ」

「だ、だけど!」

「どうだったかしら? ねえ、エリちゃん? 恥ずかしい所を彼に見られて」

「どうって、その……」

「さらけ出して、痴態を晒して、どうだったかしら?」

「……そ、それは……」

「気持ち良かったんじゃないかしら? すっきりしたんじゃないかしら?」


 した。

 とてもすっきりした。

 如奧先輩の言う通り、今、とても身体が軽い。


「あ、あれは、おかしくなってただけで――」

「けれど、見せて見られて、そうやって仲は深まっていくものよ。自分を見せる事を恐れてはいけないわ。それが、どのような自分であっても」

「…………」

「見失ってはいけない。エリちゃんが目指すものは、なに?」


 如奧先輩の穏やかな口ぶりに、生瀬さんは気付いた。

 今の自分が目指すもの、それはただ一つ。


(相思、相埋……!!)

「さあ、エリちゃん。これを」


 如奧先輩の差し出したシャベルを手に取り、生瀬さんは力強くうなずいた。こんなところでうずくまり、羞恥心で悶絶している暇はない。

 今日はバレンタインなのだ。


「森田君を埋めます!」


 来た道を生瀬さんが急いで引き返すと、森田君の姿はすぐに見つかった。森田君は渡り廊下から校庭を眺めている。体を冷やしているようだった。


「森田君、時間、いいかな?」

「今?」

「そう。いま、来て欲しいの! 森田君!」

「は、はい。約束、だったもんね」


 頷いた森田君を、生瀬さんは校舎裏まで連れていった。塀と校舎に遮られた、人気のない場所だ。かつて森田君に土下座をされた場所であり、今こうして思えば、生瀬さんが森田君を意識するきっかけとなった思い出深い始まりの地でもある。

 ただならぬ雰囲気を感じ取ってくれたのか、森田君はきょろきょろとしていた。


「えっと、生瀬さん、何をするの? そのシャベルは、一体……?」

「あのね、森田君。私自身、最近、色々よく考えた結果なんだけど――」

「う、うん」

「人を穴に埋める必要性があるなって気付いたの!」

「ふぇ!? ……あ、う、うん? そう、なんだ……」

「でも、一人じゃできない事だからっ」

「そう、だよね、それは、うん、よく知ってる……」

「だ、だから――そのっ……わ、私に、あなたを、う、埋めさせてください!」


 もはや後先など考えず、生瀬さんは勢いよく頭を下げた。今日のこの日、この瞬間の為に積み上げてきたものがある。前進あるのみだった。


「あなたしか、いないんです!!」

「…………は、はい……」


 熱意が通じたのか、森田君は辛うじて頷いてくれた。さっきの役員室での一件は何だったのかなど、どうやら森田君の頭から吹っ飛んでしまっているらしい。


「ごめんね、森田君。今はまだ、トランクケースには詰めてあげられないけれど、ちゃんと埋めるから。痛くしないから。すぐ掘るから、待っててね」

「……な、なませ……さん……?」


 かすれた声を出す森田君には構わず、生瀬さんは一心不乱に穴を掘り始めた。穴掘り同好会で鍛えられた手並みは、一人とは思えないスピードで穴を深くしていく。それでもやはり、それなりにハードワークでもある。生瀬さんの額から汗が噴き出した。

 見かねたのだろう、森田君が身を乗り出してくる。


「あの、生瀬さん、手伝おっか?」

「一人で出来るから! 森田君はそこにいて」

「は、はい……あ、あの……?」

「だいじょうぶ、森田君。私、わかってるから!」

「!? っ!?!?!? わ、わかって……くれて、るの?」

「任せて」

「う、うん? うん……」


 精悍な眼差しで生瀬さんが断言すると、森田君は頷いた。生瀬さんに一言「任せて」と言われたら、森田君としては任せるしかないのだろう。

 強い信頼感がもたらすドツボというのか。生瀬さんのシャベルが土をかきだすたび、縦穴と純粋な想いとドツボが、三つとも深くなっていく。


 ほどなくして、穴が出来上がった。

 椅子の人の助言通り、まずは半身。

 右でも左でもない。下半身を埋める。


「さあ、森田君、どうぞ」


 腰辺りまですっぽり入れるほどの穴へと、生瀬さんは手招きした。誘われるまま森田君が穴の中に入ると、生瀬さんは土で隙間を埋めていく。隙間があると雰囲気が台無しだ。こういう細やかな所まで手を抜かない方が、きっと森田君も満足してくれるはず。


「どうかな、森田君。穴の具合は」

「つ、冷たいです。真冬だから……」

「あの、あとは、ごゆっくり。五分で、掘り起こすから」

「……う、うん……?」

「そうだ、コート。森田君のコート、とってくるね。あったかくしないと」

「あり、がとう……役員室に、置いて来たと思うから……」

「わかった。いってくるね」


 生瀬さんは足取り軽く、その場を後にした。

 ついに成し遂げたのだ。相思相埋へ向けての、偉大な一歩を。

 森田君はかなり面食らっていたようだが、あの反応も椅子の人が言っていた通りだ。「生瀬さま、愛は驚きと困惑から始まるものです」と。


 首尾は上々だろう。おそらく。きっと。たぶん。そのはずだ。

 なにか大きな間違いをしている気がしないでもなかったが、生瀬さんは目の前の事に集中しようと思った。

 早くコートを取って来ないと、森田君が風邪をひいてしまう。


 生徒会役員室の戸は、うっすらと開いていた。

 生瀬さんが中を覗くと、ヨロズ先輩が椅子に腰かけている。額に手を当て、頭痛をこらえでもするように、深いため息をついていた。

 その横顔には心労が見て取れる。


 生瀬さんは思い至った。

 何かがあったのだ。森田君とヨロズ先輩の間に。

 おそらく、自分のせいで。


(コートは……私のを、使えばいいんだ……)


 森田君のコートである必要などないと、生瀬さんは気付いた。生瀬さんの中の、意地悪なもう一人の自分が、にやりと微笑みかけてくる。

 これはチャンスだ、と。


 何も言う必要などない。ヨロズ先輩は恋敵だ。敵を利するなど愚か者だ。塩を送るのは力のある者がやればいい。汚くて何が悪い?

 こんな恵まれた女に、これ以上恵んでやる必要がどこにある?

 結局残るのは勝者の理屈のみ。


 このまま立ち去ってしまえばいい。

 自らの立場を考えねば。非力な者が強者に施すなど、おかしな話だ。淀んだ水に波を立たせる石など、放り込んでやる義理はない。

 森田君の想いを一身に受けている人だ。


 その想いの素晴らしさを、輝かしさを、生瀬さんが手をどれほど伸ばしても届きそうにないそれを、理解しようとしていない人だ。ぐじぐじと、ただ悩んでいるだけで、困り顔をするだけで、すべてを投げ打ってでも森田君が手を差し伸べてしまう人なのだ。


 何も言う必要などない。背を向けて、ただ、この場から去ればいい。

 見て見ぬふりをすればいい。

 手を汚さず、行動せず、何も言わず、見守りもせず、「そっとしておく」という魔法の言葉を使えばいい。それこそが、もっとも効果的な一撃になるはずだ。

 自らの良心すら、さほど傷めずに済むかもしれない。


『ありがとう、生瀬さん』


 踵を返した途端、森田君の微笑む顔が、生瀬さんの頭をよぎった。理由も我欲も理屈も損得も、意味をなさない。生瀬さんにとっては、それがすべて。

 全てだった。


「あの、銀野会長っ……!!」


 返した踵を、生瀬さんは再び返した。

 それは浅はかで、愚かで、どうしようもなく力強い一歩だった。

 どうしてこんな事をしているのかと、生瀬さんは自らの愚かしさが腹立たしくも、止まらなかった。


「……生瀬さん?」


 のたのたと、ヨロズ先輩は顔を上げた。変化を読みにくいその表情には、どこか力が感じられない。クールで芯のある、いつもの物腰ではなかった。

 ヨロズ先輩のその態度が、生瀬さんをより一層駆り立てた。


「わたし、気付かされたんです。想うと言う事は愚かな事だって。その愚かしさに、胸を張れるかどうかが、とっても大切な事なんだって」


 生瀬さんは容赦なく踏み込み、言葉を続けた。


「……清太くんは、穴に埋めて欲しいって私に土下座する人です。コンクリートで足を固めてほしいって、お願いする人です。寒中の水に沈みたいって、トランクケースに詰めて運んでほしいって、そう言う人です。一度決めたら、どんな恥ずかしい事でも、身体が凍りそうな事でも、トランクケースの中で眠ってしまうくらい疲れていても、やり遂げようとする人です。そこが清太くんのすっごく強い所で、私が心から尊敬する所です」

「…………」

「清太くんの一番素敵で、私が……私が好きだなって思う所です。彼と居ればいるほど、話せば話すほど、そういう色んな好きが増えて行くんです」

「……なませ、さん……」

「清太くんが今まで、そこまでしてたって、銀野会長、ご存知でしたか?」

「い、いえ……そんな、森田君は……一度も、そんなこと――」

「銀野会長は、清太くんが好きなんですか?」

「……それは……」

「考えた事がありますか? 思った事があるんですか? 清太くんが何を考えているんだろう、って。何をしたいんだろう、って。清太くんのためにしてあげられる事は、なんだろうって、そう言う事、ちゃんと考えてるんですかっ?」

「…………」

「……ずっとその調子で居てください。私が振り向かせますから」


 森田君のコートを取ると、生瀬さんは役員室を後にした。

 余計な事をした。

 余計な事を言ってしまった。

 傲慢で、意地っ張りで、意地悪で、ひどい事を言ってしまった。


 何もしない方がよかったのに。

 そうすれば、傷つけずに済んだのに。傷つかずに済んだのに。胸の痛みを抱えながら、こうしてトボトボと歩かずに済んだというのに。

 ただ、自らの益となるだけだったのに…………


「エリちゃん」


 声をかけられて、生瀬さんはうつむけていた顔を上げた。廊下の角に人影が立っている。異国の血が混ざった端正な顔立ちと、丁寧に結った栗色の髪。


「如奧先輩……聞いてたんですか……?」

「ごめんなさい。後姿が見えて、気になって」

「……知りませんでした」

「エリちゃん……」

「苦しいんですね、与えるって……こんなに……」

「叩きのめして手に入れるだけではないわ。勝ち取る、という事は」

「…………」

「時には手離して、時には何一つ自分の益になどならなくて。エリちゃんはずっと、意識せずにそうする事が出来ていたから、きっと戸惑ってしまっているのね」


 如奧先輩はしなやかな手つきで、生瀬さんの頭を撫でた。


「苦しくてもいいのよ。愚かで良いの。花びらを撒くだけでは味わえないその苦しさこそが、愚かしさこそが、美しい大輪を育てるの」


 如奧先輩の穏やかな声に手を引かれ、生瀬さんは口元を引き締めた。


「さあ、エリちゃん。うつむいている時間などないわ。宣戦布告をしたのだから。やらなければならない事が、沢山できてしまったわ」

「……はいっ、先輩」


 如奧先輩を見上げる生瀬さんの目には、突き進む者の光が瞬いていた。

 生瀬さんが駆け足で校舎裏へと戻ると、下半身の埋まった森田君の前に、女生徒の後ろ姿が見える。見知ったソバージュヘア。香苗だった。まだ見つかって間もないのか、駆け寄った生瀬さんに対して、香苗は困惑を隠せないようだった。


「なませ、ちゃん? これは、いったい何を――」

「半身浴です!」

「へ?」

「砂風呂ならぬ、土風呂での半身浴。森田君に、試してもらってるんです。その、バレンタインプレゼントの代わりに!」

「生瀬ちゃんが、掘ったの? この穴」

「はい」

「……そ、そう。が、がんばって……」


 生瀬さんの迫力に押されたのか、香苗は特に詳しくは聞いて来ない。むしろ躊躇いがちに応援までして、そのまま立ち去った。

 風紀の仕事がまだ残っているのだろう。


 丁寧に優しく、生瀬さんは森田君を掘り返した。

 森田君の身体から土を払い落すのを手伝い、生瀬さんが穴を塞ごうとすると、生瀬さんの手からシャベルを森田君がやんわりと取り上げた。


「穴を塞ぐのはボクがやるよ、生瀬さん。すこし、疲れてるみたいだし」


 任せてほしいと森田君に微笑まれ、生瀬さんは好意に甘えた。


「どうだった、森田君。穴の感想は」

「え? あ、うん……なんていうか、忘れられない体験だったよ……」

「そっか。うん……よかった」

「それじゃ、生瀬さん、また明日」


 縦穴を塞ぎ終えた森田君が、そう言ってシャベルを差し出してくる。シャベルを受け取りつつも、生瀬さんは森田君と目を合せられず、風の冷たさが身に染みた。


(……呼び方、元に戻ってる……ははっ、そうだよね……)


 森田君がエリちゃんと呼んだのは、呼ぶように強いたから。単なるわがままを、森田君が聞いてくれただけ。あのおかしな時間は、もう終わり。

 いつもと同じ。

 なにもかも、ふり出しに戻ってしまった気分だった。縮めるつもりの距離が、思うように縮まらない。むしろ想えば想うほどに、離れて行ってしまう。


「そだね。じゃあね、また明日。清太くん……」

「……うん。またね、エリちゃん」

「……………」


 森田君を見送りながら、生瀬さんはぽかんとした。発見は頭を真っ白にしてしまう。喜びが熱を冷まし、心に灯った大切な思考の光を掴むまで、しばしかかった。


 なんのことはない。

 名前で呼んだら、名前で呼ばれた。

 小さな気付きでも、生瀬さんには眩い光明に思えてならない。踏み込んでしまえば、何かが変わる。どんな一歩であったとしても。


「『エリちゃん』、か……ふふっ」


 森田君の声を思い出すだけで、生瀬さんの口元は緩んだ。

 細指で唇をそっとなぞるだけで、自分がどれほど顔をほころばせているのか、生瀬さんは否応なく自覚してしまう。照れ臭くて、くすぐったくて。

 けれど、すごく心地よい。

 何気なく言葉を紡いでくれた口元を、褒めてあげたい気分だった。


「清太くんが、エリちゃんって……ふふふっ」


 白い息を長々と青空へ吐き、心と息を整えて、生瀬さんは帰路についた。

 足取りは軽いけれど、浮ついてはいない。

 暗い気持ちや、胸の痛みが嘘のよう。夕焼けも、オレンジ色の雲も、彼方を行く飛行機の尾も、変哲の無い電線すら、なんだか目新しく見えてくる。


 明日も。明後日も。

 この先ずっと、笑顔のまま顔が戻らなかったらどうしよう?

 それではとっても困ってしまうと、がんばって生瀬さんは真面目な顔を作ろうとしたけれど、何度やってもダメだった。




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