第4話

アリスは息を飲んだ。


そして、ようやく決心して、目の前にある【Eat me♡】と書かれている小瓶に口をつけた。


ゴクッ


「!?」


アリスはそのピンク色の液体を一口飲んで驚いた。


「あ、甘くて、…美味しい!」


アリスは残りの液体を一気飲みした。


「あー、美味しかった!…でも、何も起こらないじゃない。」


アリスがため息をついた、その時、アリスは一瞬目眩がして床にしゃがみ込んだ。


床のチェス盤模様が歪んで見える。


「…っ何よ、これ。どうなってるの…。」


しばらくしたら、床の模様もくっきりと見え始め、アリスは立ち上がった。


「………えっ!?」


立ち上がったアリスは周りを見て驚いた。


さっきまで、1番小さくて、全然入れそうになかった扉が、余裕でアリスが入れそうなくらいの大きさになっていたのだ。


他の入れそうだった様々な形や大きさの扉も、一回りも二回りも、大きくなっていたのだ。


「わ、私が小さくなったのかしら…?」


アリスには、自分が小さくなったのか、扉が大きくなったのか、わからなかった。


アリスは1番小さい扉の前へ、足を進めた。

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アリスだって恋をする。 月雲 @Tsukigumo

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