16. 真島先輩と俺。

確か... 直樹が上げたトスを打とうとしたら倒れて...

あ、行かなきゃ...。うっ!!!


(ガラガラ)



(ガラガラ)

「あ、起きた?よかった...。落ち着いたか…?」


ドアを開け一息ついたあと、真島先輩が俺のベッドの横の椅子に座る。


「…落ち着けません。」

「...そうか。」


沈黙が続く


「先輩。俺、あいつにいじめられてたんです。」


俺はベッドに座ったまま下を向く。


「...そうか。辛いよなあ〜。お前程ではないと思うけど気持ちはわかる。

俺もいじめられてた時期があったから。」


え... 真島先輩が? どうして…こんな良い人が…。


「けど、直樹が助けてくれたんだ。情けねえけどよ。エースとしても、年的にもな。本当あいつ超良い奴だよ。」


真島先輩はどこか一点を見つめて話す。


「知ってます。」


俺は真島先輩のほうを見たままそう言う。


「お?おう(笑)」


1番良い奴だって知ってるのはきっと俺だ。

あいつは何でもできて、正直強すぎるくらいに。


「よし、そろそろ戻るか?」

「はい。」


あいつなんかに負けたくないけど、悔しいけど、

仲間としての意識を持たなきゃだから…。頑張ろう。


--


「ぷっは〜〜〜っ!また一杯やるか〜!!!」

「お前、酒扱いそろそろやめろ(笑)」

「えーっだって、楽しいじゃんっ!」

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