10. 俺の笑顔。

自信... 持て...。 その前に俺…やる気さえもなかったのか…。

俺、何してたんだろう。結局逃げてただけだったのか。

気づいてよかった..のかな。頑張んなくちゃ。



頑張んなくちゃ。


俺は聞き入ってしまった。考えてバレーをしたからか、

初めてみんなのやる気や高橋さんの言葉の意味がわかった。


「小高。」


「あ…はい。」


「今日はよくやった。」


そう言って高橋さんは俺の肩に優しく拳(こぶし)をぶつけた。

次の試合...負けてたまるか。


--


練習中。

キュッキュッダダダダダダ... “ここだ!” バシンッ...トンッ..トト...


「うお〜〜っ!ナイス海人!!イエ〜イ!」 バシッ!


俺は戸惑いながらも直樹とハイタッチをする。


「海人の練習量最近半端ないな!(笑) 俺抜かすんじゃね!?」


山口先輩が俺のところへ駆け寄って言う。


なんだろう... この感じ... みんなでやる感じ...

バレーって… 楽しいな...!!嬉しいな...!!!


「あー!!小高先輩が笑ったあー!!!」


虎太郎くんだ。思わず笑ってしまっていた...みたいだ。


「かわっ...!!ほっぺ触らしてくれえええっ!」


山口先輩がしゃがみながら飛び込んで俺の腕を掴んでくる。


「抱きついていいか?」


山田先輩が低い声で顔を近づけてくる。


俺が笑っただけでこんなに喜ぶなんて

正直びっくりしたし、なんだか...照れくさい。

慌てて俺は顔を隠した。

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