7. 試合が始まるみたいです。
俺の腹を踏んだり顔を殴ったり、
画鋲を椅子に置かれたり上履きに画鋲を入れられたり...。
他にもたくさんあるけど。
そんなときに、いつも助けてくれたのは直樹だった。
☆
そんなときに、いつも助けてくれたのは直樹だった。
「おい。お前ら何してんだよ。いる意味ない?存在邪魔?消えろ??
じゃーあんたらは何の為に生きてんの?いじめの為?」
「お前らさー、そんなこと毎日してて楽しいの?
ゲームしてた方がよっぽど楽しいと思うんだけどなぁー。
ゲーム内ではいじめをしても相手に感情ない。でもここ現実だよ。
ちゃんと1人1人感情がある。場所履き違えてますかー???」
って。今思えば 小2の脳じゃなかったと思う。
頭もよくて運動神経もよくて女の子からもモテモテな直樹に
いつも男子らは羨ましがっていて、正直俺も憧れてた。
でも、何故か途中から徐々にいじめの仲間になっていった。
俺に水を被せたり、部屋に閉じ込めたり。笑いもせずに、真顔で。
それから時は過ぎて中学のときに謝られた。
だから一応仲直りはしたけど、
キレてる訳でも許せない訳でもないけど... 人間不信になった。
直樹には 「大人しくなったな」 なんて言われて、
「直樹のせいだ」なんて言えないから「そうかな」。絶対に言えない。
思ったことを言ったら直樹もみんなも俺から離れていく。
そんなの今はもう目に見えていることだ。
--
「うお〜〜〜〜っ!!!体育館って感じっ!!!」
両腕を上に上げ、そう言ったのは青太くん。
「そういえば青太試合初めてだもんな〜。」
と縁くん。
「うわっお前も初めてだろ!!!」
ムキになって大声で叫ぶ青太くん。
「僕中学のときバスケ部でしたし。体育館大きさこんくらいでしたし。」
続いて縁くん。
青太「そんなの今関係ないだろー!?中学と高校は違うんだしーっ!」
縁「あぁはいはいそうでしたぁ〜僕が間違ってました〜反省します〜。」
青太「今すぐ反省しろよ!そこに土下座しろっ!」
縁「先生ー「あああちょちょ、待てって!わかったからぁ!!「ふっ。」
青太「あぁまじお前うぜぇぇぇっ!!!!!」
あんなやりとりをしていないのはあの日以来だ。
やっぱ今は話しかけられたらそれに対応するだけにしてるから... かな。
「集合だ!」
高橋さんの号令だ。いつも以上に声を張っている。
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