3. 直樹の理由。
「あぁ、んで本題なっ。そういえば聞いてないなーと思ったんだけどよ、海人はどういう気持ちでバレー部に入った?」
…どういう… そういうのはあまり考えたことがない。
☆
…どういう… そういうのはあまり考えたことがない。
「なんだろ…。なんと...なく...?」
俺は元々声量のない声を更に小さくしながら言う。
肩を組んでいた直樹は腕を外して言う。
「なんとなく...かぁ...。なるほどなっ。俺は中学のときバレーの強い高校とか関係なく、水田高校に入る予定だったんだけど “もっともっと本格的にバレーをしたい” ってふと思ったとき友達に相談したら、『エクセレント学園 ってとこが1番強いよー』って!ここだったんだよなあ...。ほら、俺って昔っから突発的なとこあるじゃん。それでねっ(笑)」
”ピッ”
「あ、そろそろ行こうぜっ!」
「あ、うん...」
確かに俺もいつからか
『バレー部に入る為』とか『名前がかっこいいから』とか
理由にして入っている人が多いことを近所でもよく耳にしていたが、
俺はそんな理由もなく『なんとなく』しか思いつかない...。
「では練習を始める。」
キュッキュッキュッダダダダダッ...
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