第5話 驚きのスキル!

「…ふん!あれから全然成長していないじゃないか!少しは鍛えたらどうなんだ!」


いや…。

今日初めて来たのに無茶すぎるだろ…。

絶望すぎる…。


てっきり俺がゲームをやっていたときのデータが引き継がれているかなぁ…なんて思ったが、結局ヘボステータスのままだ。


…こんなん無理ゲーすぎるわ!!


しかし、そんな俺が魔王軍の一員って…。

なんか不自然すぎるなぁ…。

謎が多い…。



いや、それよりも戦だ!

このままじゃ、俺たちの命も危ない!

なんとかしなきゃ…。


…ん?


これは…。


俺はクリスの横から、自分のステータスを見たとき、少しの違和感を感じていた。


「…?なんだ?そんな顔して…」


クリスも俺の様子に疑問を抱く。


…今思ったんだが、ステータスが低いわりにはレベルだけは高いんだよなぁ…。

相当な域に達してるわ。


ステータスが低くてレベルだけが高い…。

考えられる理由は思い当たらない…。


基本的にレベルが上がれば、ステータスは上がる。

ネトゲでもあるように、HP、攻撃力、防御力、スピードに取得ポイントを振り分けるみたいなあの育て方だ。


…いや…。

他にもあった。




スキルだ。




ポイントの消費はそこそこ高いが、スキルを手にいれることもできる。

だが、まさか…。



俺はひとつの可能性に賭けて、スキル一覧を確認してみる。



ピコン!






…予想通りだ…。

このデータ、今まで貯めてきた経験値をまるごとスキルに使ってやがる!


目の前には弱小スキルから、最強スキルまですべて集まっている…。

中には恐ろしいものまで…。


「…まったく!ユキはスキルだけは一人前だな!バカじゃないのか?」


クリスは本当にあきれたような顔で俺を見てきた。


えっ…。

お前知ってたのかよ…。

教えてよ…。


しかし…。


これならなんとかなるかもしれん!




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