第4話 史上最弱の…

…そう言えば、クリスのステータスってどうなってるんだろう…。

魔王だから、相当な力を持ってる気がするんだけど…。

確認する方法がわかんねぇな…。


…と思っていると


ピコンッ!


…目の前にメニューが開かれた。


…え…。


こんなところはゲーム仕様なの?

リアル世界っぽいから、いちいちデータとか見れないと思ってたんだけど…。

まぁいいや!


俺は指でタッチして、目の前にいるクリスのステータスを確認してみる。


「…?お前何をしているんだ?…!まさか!やっ…やめろ!それはするなといってるだろうが!」


俺の操作に反応して、クリスは阻止しようとしてきた。

…が一瞬俺が早い。

目の前に映るクリスのステータスを見たとき、俺は愕然とした。


「え…。嘘だろ…」


HP

99999999999


攻撃力

99999999999


防御力

99999999999


スピード

99999999999





ヤバイな…。

二の句が継げねぇ…。

ゲームでは魔王のステータスなんか見れなかったが、こうして確認すると…化け物じみている。


「くっ…!おっ…お前に…ユキに…見られたくなかったのに…!私のステータスなんか…見られたくなかったのにっ!」


いやぁ…。

逆に誇らしげに思ってもいいんじゃないの?

ここまですごいと俺が驚くわ…。


…ユキって俺の名前か?

…まぁ、後で確認してみよう。


ついでにスキルも見てみるか…。


おおぅ…。

こっちもすげぇ!

戦闘スキルの宝庫だ…。

サシ勝負にもっていくと、ほぼ確実に勝てるな…。


だが、戦闘スキルに特化しすぎだろ…。

案の定、「潜入スキル」も「幻影スキル」もなかったわ…。

相手の懐に潜るのは無理かな…。


「おっ…おのれぇ…!こうなったら、お前のステータスも開いてやる!」


クリスはさっそくパチパチとメニューバーを開いて、俺のステータスを表示した。


ふーん…。

どれどれ…。


俺はクリスの背後に周り、一緒に見てみる。






アンビリィーバボー…。




HP

1


攻撃力

1


防御力

1


スピード

1








嘘だろ…。



俺、最弱じゃん…。

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