第3話 さて…どうしよう…。
『7つの宝珠』の戦い方はいたってシンプル。
前線にそこそこの戦力を集めて戦わせ、後方でリーダーを含めた大戦力を待機させる。
ある程度相手の数が減ってきたら、後方のメンバーで一気に畳み掛けるというものだ。
この戦法を上手く使うことのできる要因としては、とにかく在籍メンバーの多さにある。
ワンスラの中でも驚くほどの規模に、当時敵対するギルドが次々と破れていったことは記憶に新しい。
…とはいえ、この作戦にも隙がある。
そう…暗殺にはめっぽう弱い。
要は騙し討ちだな。
後ろから気配を消して仕留めようならどうしようもない。
このゲームでは、リーダーの戦死=ギルドの敗北となる。
これまでの戦局がどれ程有利に動いたとしても、リーダーがヘボいとどうしようもないということだ。
特に有効なスキルは次の2つかな…。
『潜入(スニークスキル)』
このスキルを発動させている間は攻撃、防御の一切ができないものの、周りのプレイヤーからは存在を探知されなくなる。
索敵機能にも対処可能。
『幻影(シャドースキル)』
このスキルを発動させている間は、相手の攻撃を防御できない代わりに、自分の分身体を作ることができる。
最大10人まで可能。
またHPの10分の1を減らすことで、作り直すこともできる。
前者はそのまま。
相手に見つかることなく、敵の大将のところまで潜り込む訳だ。
まぁ、欠点は潜入中に攻撃ができないから、ダメージを受けると一気に死んじまうことか…。
後者は相手の思考を混乱させた作戦。一見無謀な策にも思えるが、回復ポーションを大量に持っていると、ある意味えげつない。どれだけ攻撃しても増え続ける。
回復スキルを持っているとなおよし。
敵の隙を突きつつ、懐まで潜り込むのだ。
どちらも前線で使うようなものではない。
さて…どうしたものか…。
「おい!どうするんだ!さっさと指示を出せ!」
ちょっと待ってって!
俺もすっげぇ考えてるから…。
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