第4話「学科試験」
私の有効期限は
【2015年1月22日】。
仮免許取得後に、早々に路上練習証明書を受け取った私は、
その後、長らく免許再取得の道に戻ってくることはなかった。
来週やろう
月曜日からやろう
を繰り返して、
休みの日には映画観賞と
好きなだけお菓子を食べまくる日々。
当然ながら、まるまる太っていき、平和ボケのだらしない笑顔で、自堕落な生活を送っていた。
まさに飽食時代の産物ですよ(笑)
免許再取得に立ち向かうと決めた、
あの研ぎ澄まされた戦士のような時期が懐かしい。
そうこうしているうちに、なんと11月に突入(笑)
またしても、ギリギリの短期決戦を強いられることになってしまった。
改めて確認してみると、
①鮫洲で仮免許の申請
→免許失効半年以上一年未満に済ませること
→仮免許の期限は半年。その間に全ての試験に合格しないと完全失効。
②路上練習5日間
→証明書に記載
③路上練習証明書をもって、本免許の学科試験を受験
→90点以上で合格
④学科試験合格後、実技試験を受験
→仮免許の期限内に、ここまで合格すること
⑤取得時講習受験
⑥免許交付
なんと私は、残り2カ月の時点で、①②しかこなしていないことに気づく。
しかも調べてみると、実技試験は2週間ほど先の予約しかとれないらしいのだ。
運よく、12月から実技試験のフェーズに進んだとしても、2週間に1回の受験しかできないのであれば、3~4回ほどの
チャンスしかないという事ではないか。
ほんとギリギリだ。
非常に焦った私は、まずは1週間で学科試験を合格することを目標にした。
その日から、毎日仕事帰りに近所のサイゼリアに通いつめることに。
まるでホテルにチェックインするような勢いで、毎日わたしはサイゼリアに帰っていく。
私は昔から、勉強する時のスタイルが決まっている。
姿勢は、あぐら。
ティッシュを小さく丸めて、両耳に突っ込む。
これが、集中力が最大限発揮できる、スタイルなのだ。
非常に行儀悪いことは承知しているが、切羽詰まっているので、サイゼリアでもそのスタイルを貫かせて貰うことにした(笑)
免許の学科は、膨大な知識をバランスよく網羅していくのがポイントだ。
とにかく数をこなせ。
1週間に1500問ほど説いたわたしは、その勢いで学科試験に向かうのだった。
その日は朝9時半からスタートなので、会社は午前休をとった。
普段、筆箱を持ち歩かないわたしは、前日の夜にシャープペンのしんとケシゴムを持っていないことに気づき、大騒ぎ(笑)
なんとか同居人より借りることにして、ひと段落したのだが、この話には続きがある。
なんと、試験では、専用のえんぴつとケシゴムが支給されるとのことだった(笑)
無駄な動きが多い自分に反省しつつも、指定された席に腰かける。
ここで私は、はじめて同じ境遇の同志たちに出会うことになる(笑)
その日の受験者は60人ほどいたと思う。
全く、どいつもコイツもうっかりしやがってな(笑)
都内のうっかり者が大集結しているとあって、なんとも笑いがこみあげてきた。
許されるならば、一人ひとりに握手と記念撮影を申し出たい(笑)
最高にウケたのが、試験前に教官が失効した理由を全員に確認していった場面だった。
受験者A「更新忘れです」
受験者B「自分もうっかりです」
受験者C「期日が過ぎてました」
・
・
・
・
・
教官「じゃあ、今日はうっかりが○○人、取り消しが○○人ってことでいいね」
失効者をひとまとめに、
うっかりと表現(笑)
この瞬間が一番やばかったです。
学科試験は50分ほどで終了し、30分後には電光掲示板で合格者が発表される。
ひさびさの緊張感。
ドキドキしながらまっていたのだが、私の番号は10番だったため、最初の表示で速攻見つけることができた。
勿論合格だぜ!いえーい!
小躍りしたい気持ちを抑えて、心の中でガッツポーズ。
結構合格者が少なかったのが気になるが、これで③はクリアだな。
あとは実技試験を残すのみ!
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