第3話 優と雪菜なのですよっ


「知ってるもなにも...こいつ...わっわたしに...キっ...」


「まったぁぁぁ!!」


ふるえながら指さす雪菜は少し顔が赤らめていた

なにか、やましいことがあったかのようだ。


だが、優がちょうどいい所を邪魔した。


「俺は君のことなにもしらないぜ...。何かの間違えじゃねぇーか?今日初めて会うのに。」


頭に?マークを浮かべる優。


「そやんね。今日初めてやろ?雪菜。あんた...失礼やで。初めての人にお前は。」


ギロりと雪菜を睨む父親。


その視線はまるで、狙った獲物を燃やすかのような視線。


「ひぃっ!...」


その視線に涙目になる雪菜


「すっすいません...父上。わたくし、雪菜が人違いをしておりました。大変申し訳ないです」


と、その場で両手をついて父親に誤る


「そこまでせんでもええやろ、ほら、優君も見てるやん...恥ずかしい娘やわ...ほほ」


苦笑しながら雪菜によしよしする父親


(...この親子...やべぇな。...とくにこの父親。かなりの摛(ち)のオーラが出てやがるぜ...)


少し汗ばむ優。

心の中で父親について少し警戒したようだ


「ほら、雪菜自己紹介はよ、しなさいな」


クイクイと持っていた扇子で優を指しながら

雪菜に言う


「はっはい...」


「おっおい!」


「っ!?...」


サッと立ち上がり優に指を指し

ふーっと深呼吸


「わっわたしはこの雨野月神社の次期当主巫女『 雨野月 雪菜』12歳。この雨野月家唯一の女。立派な巫女になり、この地を守るためただ今修行中の身。よろしく...なのですよっ☆」


にこっ


最後に可愛こぶる雪菜。そうこれが

この神社の噂。癒し系巨乳ぶりっ子雪菜なのだ

この笑顔をみた者は必ずも萌える。


が...


「おっおう!宜しくな雪菜ちゃん。これから俺がお前を守るぜ。夜野月家の名(かみ)にかけて。」


と、優は立ち上がり

雪菜に近づき握手をする


がしっ!


「よろしくたのむぜ。これから」

「望むところなのですよで...私がビシバシシゴいてあげますよっ☆」


と、2人は握手を交わした


(なんだ...この少年は...普通の平凡の男子高校生なのかよ...おいオヤジ。ちがうよな...お前が連れて来る男(ヤツ)は癖者ばかりだからよぉ...コイツ面白そうじゃねぇか...)


と、少し離れた場所に正座していた

兄(清明)が足を崩し腕を組み、片目つむりにやっと微笑む。


「これからが、楽しみやなぁ♡」

「優。雪菜。この神社のこと頼むでぇ♡」


と、握手を見て微笑む父であった。





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